あたし ゆきおんな
今回の「うた絵巻」制作にあたって
いろいろ読んだ中でいちばん面白かったのがこちら。
富安陽子作の絵本「あたし ゆきおんな」。
富安陽子といえば、何を読んでもハズレのない作家さんですが、
こちらも間違いない。
雪女といえば、成熟した女性、
透けるように色が白くて、ほっそりとして美しい、
そんなイメージだけれど、
この絵本の雪女はもっと活発なイメージである。
生まれてきた喜び、生きていることを謳歌して
雪の野山を駆け回る少女のようなところがある。
そんな雪女が時折見せる寂しさに、はっとさせられた。
雪女には親がいない。兄弟もいない。
一緒に遊ぶ友だちもいない。
そして、春が来ると消えていく。
所々で小泉八雲「雪女」を踏まえた文章が入ってくるのもイイ。
知らなくてもそのまま読めるし
知っていたらもっと味わいが深くなる。
松浪流火曜会 千静のうた絵巻 vol.3 -ゆきおんな-
小泉八雲「雪女」をベースに
雪女の恋を唄と三味線で綴ります。
2023年12月19日(火)
開場:14時 開演:14時半
会場:道頓堀ミュージアム並木座
入場料:2,000円
出演:松浪千静(唄・三絃)
お申込み:こちらのフォームからお申し込みください