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綺麗好きすぎる日本人

 近年、殺菌グッズをよく目にするようになった。人間の肌(体内も)は出来るだけ病気にならないよう自然のバリア機能を有する。そのいくつかは善玉菌と言われるものである。殺菌グッズはこういった善玉菌を殺してしまう。そしてそれを使い続けないと病気になりやすい体になってしまう。体や手を洗うのには水かお湯で十分という説もある。アジアの一部の国を除いて世界はそこまで清潔に頓着していない。その方が正解ではないかと思う。野生の動物で滅菌をしている者はいない。果物でも肉でも穀物でも何でもそのまま食べている。多少お腹を壊す個体もいるであろう。それとて耐性を付けるための摂理である。
 個人的には石鹸を使った手洗いも意味なしと考える。自身の日々の行動を思い返してみよう。皆、ばい菌だらけの机やパソコンで仕事や勉強をした後、その手を口に当てて考え事をしているのではないだろうか。目や鼻を擦ることも頻繁にあるのではないだろうか。勉強や仕事の合間に手を洗わずにポテチを食べることもあるのではないだろうか。そんなことで今まで具合が悪くなった人はいるだろうか。具合が悪くなったとしても多少お腹がゆるくなる程度なのではないだろうか。食事の際、手づかみで料理をつまむ事は殆どない。手で掴んでも口に運ぶまでの一瞬である。イグノーベル賞を取った論文の中に3秒ルールは概ね正しいというものがあった。お菓子等の食べ物を外のどこかに落としても3秒以内であれば、食べ物に付いたばい菌は体に害を及ぼすほど繁殖しないというものである。もちろん落とした場所にもよるが、ばい菌の繁殖力はその程度のもの。食事の際に手づかみをするのは一瞬。その一瞬でばい菌は繁殖しないのである。仮にばい菌が口から体内に入ったとしも胃の内部環境は強酸であり、殆どの菌は駆除される。なので手洗いは余程汚いものを触った時にすれば良い。
 滅菌グッズの普及は企業や政府による刷り込みがあるか(何が刷り込の目的かを良く考えてもらいたい)、儲けたい企業による策略としか思えない。政府や企業が倫理性を失いつつある。恐ろしい世の中である。


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