ぼくら飼主として知っておいてほしいこと
ぼくら飼主としては、知ってもどうしようもないことかもしれないけど
ぼくの投稿を読んでいる人には、知っておいてほしいことがある。
それは、CT検査とMRI検査では、それぞれの特性があって
これを診る時にはCTがいいとか、MRIがいいとかあるのさ。
よくあるのが、CT検査の機械を持ってる動物病院はCT検査で、診断しようとするんよ。
脳や脊髄の状態を診る時は、MRI検査の方がよくて
鼻腔内の状態や肺の状態を診る時は、CT検査の方がよかったりする。
ケイレンが起こって、動物病院に行ったら
「脳の状態を診るのにCT検査しますね」って言われたら
「わかりました。お願いします」ってなるよね。
「えっ!脳の検査をする時は、MRI検査じゃないんですか?」なんて
脳の検査はMRI検査の方がいいなんて知らんから、言わないよね。
先日、「CT検査をして、脳腫瘍と言われて治療してるんですけど、発作が収まらないんです」
ってことで来院されて、CT検査の画像を診せてもらったんだけど
脳の状態を確認するのは、MRI検査の方がいい。
正直、CT検査では脳に異常があるのはわかるんだけど、脳腫瘍にはみえなくて
MRI検査のご提案をして了承していただいたので、MRI検査をしてもらったら
脳腫瘍じゃなくて脳炎だった。
脳炎の治療に切り替えたらケイレンが収まったのさ。
この子には、2回も麻酔をかけての検査になって、負担になるし
飼い主さんにとっても2つの検査の出費になった。
検査費用が高額なのもあるけど、この子の負担もあって
CT検査でなんでも診断できるわけじゃーない。
CT検査を持っていてもMRI検査が必要な時は、MRI検査ができる病院を紹介して
診断して的確な治療を動物にしていくことは、ぼくら獣医の役目だなって改めて思う。
飼い主さんからしたら、CT検査とMRI検査の違いなんて知らんから、わからんよね。