見出し画像

犬猫のアレルギー検査

犬猫で皮膚炎が起こるとアレルギー検査をすることがあると思う。


他の動物病院で治らなくて、当院に転院してきた時にアレルギー検査の結果を持ってきてくれたり


オンライン相談でもアレルギー検査の結果を送ってくれることがある。


犬猫のアレルギー検査って、IgE抗体って言うのを測定して、IgE抗体がたくさん出てると


アレルギーがあると判断するんだけど


犬猫の食物アレルギーは遅延型で、人では遅延型を検査する時はIgG抗体を調べてる。


犬猫では、IgG抗体は測定できなくて、アレルギー検査はIgE抗体を測定してるけど


IgE抗体は人では即時型の検査になる。


犬猫の食物アレルギーは遅延型なのに


即時型の検査を使って調べてどうなんだろうってぼくは思ってる。


それで犬猫では、リンパ球反応検査をしてる。


IgE抗体のアレルギー検査しかしてなくて


その結果でこれが食べられる食べられないって言うんだけど


実際は食べてみないとわからないし、IgE抗体では食物アレルギーはわからないことが多い。


人でもアレルギー検査の結果で安易に食事制限することは推奨されていない。


ぼくは動物も同じだと思っていて


アレルギー検査の結果で、安易にあれもダメこれもダメって言うのはどうなんだろうと思う。


実際に食べてみて皮膚炎が起こるならやめればいいし、起きないなら食べてもいい。


食べ物が制限されても犬猫が食事を楽しんで、喜んで食べてくれれば、それでいいんだけど


「これしか食べちゃダメ」と言ってまずい療法食をイヤイヤ食べさせて


犬猫の食事の楽しみを奪っている人も多い。


うちの猫もアレルギー検査をしたことあるけど、陽性の食べ物を食べても平気だったり


陰性の食べ物を食べても痒くなったり下痢したり、することがある。


アレルギー検査は参考程度にした方がいいよ。

いいなと思ったら応援しよう!