部下と上司 その2 後編


はい、今日でこのテーマも終わりです。前編、中編も読んでみてください。


昨日までのところで上司が見直すべき行動を書いてみましたが、今回の場合、部下に見直すべき行動がなかったのかというと、そうではないと思っています。そこら辺について書いてみたいと思います。

今回ここで出てくる部下は、私より年上です。年上だからといって偉そうな態度をとるような人ではなく、しっかり仕事をやってくれる人ではあるのですが、ちょっと気持ちが弱いところがって、すぐに拗ねる性格の持ち主です。私は年下ではありますが一応上司なので敬意を払ってくれますが、それ以外の年下の人に対しては遠慮なく拗ねるので、時々クレームが出ることがあります😁

今回の場合、彼が頑張ってくれたのはわかりますが、表現の仕方がよくなかったし、明らかに検討不足のところもありました。

まず、仕事というのは自分だけで完結することもありますが、相手にわかってもらうことが重要なこともあります。特に製造技術にとってはいろんな人に納得してもらわないといけなません。報告資料を作ることが無駄な時間であると唱える本もたくさんあります。そういう場合も確かにありますが、私はその説に100%賛成はできません。

ノーベル賞を取った山中伸弥先生は

「研究者にとって、実験をしていい結果を出すというのは半分であり、残り半分はその結果をどうやって人に伝えるかである」

と仰っています。ノーベル賞受賞者が、ですよ?寝る間も惜しんで実験とかやってそうですが、そんな人ですら相手に伝えることの重要性を訴えているわけです。相手に自分の考えや成果を理解してもらう、というのはそれくらい大切なことなんです。

部下の彼にとっては、これまで一生懸命頑張ってきたんだからちょっと待ってよ、っていう気持ちだったのかもしれませんが、残念ながらそのプロジェクト全体にとっては結果を出さないと意味がありません。そして、おそらくですが、私の言っていることは正しいことだったと思いますし、ちょっと考えればわかるでしょ?と言いたくなるような、想像力の欠如としか言えない内容でした。

今はわかりません、としか言えないかもしれない。でも、素直にそう言ってこれから検討をしていけばいいだけなのに、そこを指摘されたから不貞腐れて言い訳を始めるというのは、彼にとっても良いことではありません。いろいろあるとは思いますが、そうだなと思えるのであれば素直に受け止めることが必要です。

いかがだったでしょうか?お互いの言い分もあるとは思いますが、やはり上司も部下も改めるべきであることがわかってもらえたでしょうか?上司と部下の関係において、一方的にどちらかが悪いということはあまりないと思います(なんとかハラスメントみたいなのは除いて)。

ちなみにこの後、この部下を呼び出して2人で話をしました。こちらの言い分をしっかり伝えたところ、彼も理解してくれました。お互いイヤな気持ちでいるより、こうやって話をしてスッキリできて良かったと思います。

いやー、上司ってのもなかなか大変なんですよ🤣

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