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俺を振った彼女と

8年前に俺を振った彼女と街ですれ違って。

というか、すれ違うどころの頻度ではない。先週2回。今週1回。会社の1階のコンビニで見かけている。なんなんだ。

どうして俺の会社のそばのコンビニで君が昼飯を買っているんだ。


1年半付き合って別れたときの俺の振られっぷり、その後の縋りっぷりから考えて「やあ……久しぶり」なんて声も掛けられない。(掛けたら『え、ストーカー……?』と思われそうで心が無理)

昼休みには、君と付き合ってた頃には掛けてなかったメガネを掛けて変装らしきことをして下に降りるようにしているところがもう、悲しい。自分が。キモくて。自意識が。

8年前、君に振られたとき、俺ほんとうに意味が分からなかったんだ。
直前まで仲良くしていたし、好きな人ができたわけじゃないって言われたし、ただ「駄目だと思った」って言われてそれから1ヶ月の間、縋り倒す俺が何を言っても君の言ったとおり「駄目」だった。

別れてから2年後に連絡してしまったのは消したい過去。
飯に誘ったら「ありがとう。でも残り物があるから」って断られたのも消したい過去。
残り物以下の俺。米ひと粒分もない命。

さらに今から2年前、彼女と別れそうになったとき現実逃避してメールしたら「結婚した」って聞かされて「マジかー(笑)」ってかなりの寒さの(笑)を使用したことも、悪魔に魂を売ってでも消してもらいたい過去。

どこに出しても恥ずかしくないキモさの俺。駄目。


世間が狭すぎて息もできないよ。空気ぐらいタダで腹いっぱいにさせてよ。

ちょっと転職すら考えてる。

それに、まだ詩を書いてないぞ。


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