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誰もが褒められたい

以前、ライターの方に「感性がいいから物書き向いてると思うよ、他にはないアンテナがあると思う」とお褒めいただいた。音楽ではない違う方向から評価してもらうことなんてあまりないので、お世辞でも嬉しかった。ようし、本でも出すか。「下町ノ夏、ここにあり。」自叙伝。

私は小学二年生から中学生まで書道を習い、最終段位は四段になったところで、高校受験に専念するため辞めた。当時うろ覚えだけど、半年に1回くらいの頻度で、教室に届く冊子を確認し、どの段位に自分の名前があるかを確認して、そこで初めて「あぁ、今私は初段なんだ」と、段位を確認する作業があった。

後から知ったことで、書道団体によって段位の付け方が様々だった。当時習っていた書道教室の昇段の仕方が周りとは一味違っていた。冊子には「初段下」と書かれていて、その次の冊子には「初段上」と書かれていて、さらに次号の冊子には「ニ段上」になっているのだ。そう、段位で更にランクが分かれていたのだ。なぜこんな仕組みなのか、今調べてもなかなか出てこなくて(調べ方悪いのか)、当時別の教室で書道を習っていた友達は、そんな上下ランクなんてないよーと、やるごとに数字のまま昇段していったと。

なんか…みんなより遠回りしてない?!と当時モヤモヤとしていた。一般的に、六段から八段を所持していれば師範になれる、みたいなことも聞く。わたし、この上下ランク制度じゃなかったら、とっくに師範になってたかもしれないってこと?!えっ師範ってなんかかっこよくない?響き!と、あの頃思っていた。

けれど資格を持ったことは事実で、大人になった今でも書いた字を褒められるのは嬉しい。最近時代もあり、字を書くことがめっぽう減ったが、私は書くことが好きだ。"日記をノートに書く"を夜のルーティンとして、5年以上も続けている。字が綺麗な人は上品、マナーや教養がある、丁寧な人柄、好印象、なんてイメージがつくことが多いけれど、私はどれにも該当せず、字が綺麗なだけだ。悪しからず。

そんなスーパー文化系は、運動部に入っていれば今ももっと体力ついてたのにな…という年齢を重ねたからこそ感じる後悔を残しつつ、感性のいい物書きとして今夜も日記を書く。

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