しいたけ

紙を折ります。他

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最近の記事

折り紙の芸術性に関する一試論

はじめに私としては、あまり露骨にこのような文章を記すつもりは無かったのだが、どうやら界隈でこの論題に関する議論が盛り上がりを見せており、なおかつその現象は極めて健全であるように思われる。芸術には思想が常に付属し、あらゆる思想家も美に関して思想しなかった者は無い。私の考えとしては、芸術家は芸術で以て思想を体現すべき、というものがあるのだが、特にこの頃の私は創作の頻度が著しく低下していることであるし、また他者にその解釈を丸投げした結果、曲解されてしまっても私としては喜ばれざる事態

    • 折り紙作品「ライオン」について

      お久しぶりです。今回は「ライオン」という作品についてです。 はじめに 創作の動機今回は、面白そうなパーツを見つけたことから創作が始まりました。このようなキッカケの作品はかなり多いです。明確な目的無く紙を触ることから創作に繋がるのですから、普段から紙を触る機会を多く設けたほうが良いな、と改めて実感しました。 展開図パッと見ではよくある感じの展開図ですが、実は分かりにくい形のズレがあり、その為にミスを誘発するような構造になっています。 創作の過程頭部の試作 まずは頭部を試

      • 折り紙作品「馬」について

        今回は、「馬」という作品についてお話します。 はじめに 創作の動機先日、初めて勝田恭平さんの名作「ユニコーン」を折りまして、それがかなり楽しかったわけです。馬という題材には以前から惹かれるものがあり、創作することにしました。 展開図適当に描いたのがバレる展開図ですね。特に胴体。本当はもっと細かく書いても良かったのですが、ちょっと面倒くさくて… 創作過程アイデア出し 馬の一番かっこいいポーズってなんだろう。馬というのは非常に身近な生物で、我々人類とは紀元前からの繋がりを

        • 折り紙作品「オヤニラミ」について

          今回は「オヤニラミ」という作品についてお話します。 はじめに 創作の動機動機、というようなご立派なものはありません。ぼんやりと図鑑をめくっていたら、この魚の項が目に入ってきたので、創作しようという気になったのです。 展開図見ての通り角度系です。でも基準点は五等分です。まぁ五等分くらいなら蛇腹折り恐怖症の僕も許容できるのでセーフ。 創作過程オヤニラミという魚の殊更に特徴的な部分として、えらぶたの青い眼状紋が挙げられます。とりあえずこれ表現するのが良さそうです。 最初に考

          折り紙作品「マタマタ」について

          今回は「マタマタ」という作品についてお話したいと思います。 はじめに 創作の動機今回の創作は、購入した紙を使いたい!という意欲の元始まりました。モチーフがなにか無いかなぁと考えていたところ、twitterにダイナミックな捕食をする亀の動画が流れてきたのです。 僕にとってマタマタは既知の存在でした。枯れ葉に擬態する扁平で大きな頭部、川底に溶け込むゴツゴツした甲羅。非常にユニークな形態を持つこの種は、どこか可愛らしさを感じさせます。また、その独特な形態ゆえに、創作するにおいて有

          折り紙作品「マタマタ」について

          十二支作品「トラ(頭部)」について

          あけましておめでとうございます。今年もよろしくおねがいします。 ということで、今年の十二支をテーマに創作した作品についてです。 創作のきっかけ十二支というものは、創作にとてもいいモチーフです。今年もTwitterに、トラをモチーフとした多くの作品がアップされていました。十二支は、誰もが共有する時事ネタであり、なおかつ魅力的な動物たちでもあります。あと、十二支を創作すると、なんだか縁起が良さそうですよね。 テーマ従来のトラ作品は、縞模様が無いものはほとんど無く、蛇腹をずらす

          十二支作品「トラ(頭部)」について

          折り紙と著作権について(裁判所判例集から考える)

          Twitterでしばしば話題に上がる折り紙の著作権について、僕も一愛好家として思うところがあるので、少し書き残そうと思います。 今回参考にするのは、裁判所hpの知的財産裁判例集です。 折り紙の著作権については日本折紙学会hpや法律事務所など様々な場で論じられていますので、そちらもご参照いただければ、より一層見解を深められるかと思います。 なお、僕は法律や裁判に関して、全く無知な人間です。検討外れな箇所などありましたた、ご指摘お願い致します。 はじめに〜個人の見解〜折り

          折り紙と著作権について(裁判所判例集から考える)

          折り紙作品「ワライカワセミ」について

          今回のワライカワセミの創作の動機や過程、創作方法などをお話いたします 創作の動機もとよりワライカワセミという鳥を知っていまして、あらためて見ると、実にインサイドアウトに相応しい見た目をしていることに気が付きました。鳥類の創作経験はゼロに等しいこともあり、創作対象を決めました。 展開図 こちらが展開図となります。鶴の基本形が2つ繋がっている構造がよく分かりますね。 創作過程まずは、ワライカワセミの特徴を洗い出します。目から頬にかけての黒褐色の毛、ひし形に近い形のクチバシ

          折り紙作品「ワライカワセミ」について

          始めてみました

          しいたけと申します。主として、折り紙を折っている者です。更新頻度、内容など全く未定ですが、創作に当たって考えたことなどを、気ままに書ければ良いなぁという感じです。どうぞ、よろしくお願い致します。

          始めてみました