肩肘張らない語りと文章

数年前に中学の同窓会に行った時のこと。
小学校から中学校まで同じだったAさんが「小学生の頃、志々田とBさんが『薬剤師は安定している』という話をしていて、それがあって今薬剤師なんだよね」と話してくれた。

Bさんの両親は薬剤師で、それで当時そんな話をしたんだろう。なんとなくBさんと「薬剤師は安定している」といった内容の話をしたことを覚えている。

確かに覚えてはいるが、当時それほど気合を入れて話していたことではない。むしろ軽い雑談だ。
そんな話が実はAさんに影響を与えていたとは驚きだった。

話は変わるが、私は昔から小説を書いている。書き終えた後に読むとあまりおもしろくないので「もうやめよう」と思いつつも、だらだらと書いてしまっている。
小説は純文学的なものからマンガチックなものまでいろいろなものをジャンル問わず書いてきた。そのジャンルに合わせて文体は変えている。
純文学なら硬く、マンガチックなら柔らかく、話し言葉に近いやり方でセリフも多めにしていた。

ただどちらもそれほど好きな文章ではない。あとから読むとそう思うのだ。
純文学の場合は、何だか硬すぎる。わざとらしさ、あざとさを感じる。
マンガチックの場合は、どうもスカスカすぎる。下手な文章だというのが正直な感想だ。

小説の中でも自分が本当に書きたいと思ったものを、自然に思いついた言葉で書いたことがある。それらは私らしい感じがして好きだ。
小説だから文章を練りはするものの、変に気負っている雰囲気はない。感じたこと、見えたことをそのまま描写した。

このnoteで書いている文章もそうだ。誤解を恐れずに言えば気合が入っていない。
あるがままの状態で、あるがままを書いている。

自然体という文体が私は一番好きで、それが私に合っているのだ。
語りも文章も自然体で。
そんな感じでよろしくお願いします。

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