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料理で日本を元気に!資生堂パーラー総調理長こだわりの食材たち

資生堂パーラーには総調理長という役職があります。
昭和初期から提供しているミートクロケットなどの伝統的なメニューは、総調理長のもとで大切に受け継がれてきました。

現在、14代目総調理長を務めるのは倉林龍助さん
倉林さんは伝統的なメニューを守りつつ、月替わりの期間限定メニューを提供することにも力を入れています。
倉林さんが月替わりのメニューを考案する際には日本各地を訪れて産地を視察し、食材の味の確認はもちろんのこと、生産者の方々の想いやこだわりを体感して食材を選定しています。

今回のnoteでは、倉林さんが産地へ足を運ぶようになったきっかけや想いをお届けしていきます。


資生堂パーラー 第14代目総調理長 倉林龍助
静岡県出身 1990年入社。
資生堂パーラーの支店やロオジエで経験を積む。その後、銀座本店 副調理長、調理長を歴任。 勤続 30 年目を迎えた2020年3月に資生堂パーラーの総調理長に就任。

産地視察に行くようになったきっかけ

食材の産地に訪れるようになったのは2018年頃。倉林さんが総調理長に就任する前のことだったと言います。
前任の総調理長とともに北海道厚岸町に訪れた際、現地でしか出合えない食材や美味しい食材を目の前にして「現地に足を運ぶことで良い食材を見つけることができる」という実感があったそうです。

それ以降、コロナウイルスの影響で日本経済全体が厳しい状況に直面し、資生堂パーラーも例外ではなく大きな打撃を受けました。
そんな状況の中、倉林さんは「日本を元気にしたい」という想いがより一層強くなり、産地の視察と日本各地の食材を取り入れたメニューの考案を始めました。

各都道府県の食材にフォーカス

2020年3月に総調理長に就任した倉林さん。就任してすぐにメニューをつくりあげ、6月から7月にかけて「日本美味フェア 和牛を食べよう!」と銘打って日本全国から厳選した和牛を楽しむ料理の数々を提供しました。

2020年当時のプレスリリース

総調理長に就任した当初は、各都道府県の食材を使ってひと皿ごとに料理に仕立てていましたが、次第に「食材の魅力をもっと伝えたい!」という想いが強くなり、産地の魅力が伝わるようなコース料理を考案するようになりました。
例えば、2021年6月には「みちのく美味紀行 青森コース」と銘打って、むつ市の海峡サーモン、小川原湖の大和しじみ、平内町の活帆立貝、バルバリー鴨、短角牛に、青森野菜や山菜、フルーツなど、青森県で育まれた独自の食材が堪能できるコースを展開しました。

「みちのく美味紀行 青森コース」
「みちのく美味紀行 青森コース」で使用した食材のイメージ


取り組みを始めて以降、現在に至るまで、一つの産地に焦点を当てたコースやフェアは定期的に開催しています。

生産者とのつながり

産地を訪れるたびに「この土地にしかない食材を教えてください」という質問を欠かさずしている倉林さん。食材を探求していった結果、今では希少な品種を扱っている生産者や、質の高い海産物を提供してくれる組合など、現地でしか得られない貴重なつながりが広がっています。

産地視察での一コマ
左から製菓飲料マネージャーの髙森さん、総調理長の倉林さん、銀座本店調理長の桜田さん

また、都道府県単位に限らず、市町村単位で食材を探しに行くこともあります。昨年9月には高知県四万十町の食材を使ったコースや各店舗での限定メニューを展開しました。

自然に恵まれた食材の宝庫、四万十町
産地視察の様子

倉林さんは「各店舗の調理長にも産地に足を運んでほしい」という想いがあり、それがお客さまに美味しい料理を提供することにつながると信じています。
「産地を訪れた後は、食材に対する気持ちがさらに強くなるはず」と話す倉林さん。

四万十町の食材を使ったフェアでは、倉林さんだけでなく各店舗の調理長が実際に四万十町の産地を訪れ、そこで得たインスピレーションをもとに考案したメニューが提供されました。

もちろんこのフェア以外にも、資生堂パーラーの各店舗では、毎月期間限定のオリジナルメニューを提供しています。総調理長だけでなく、各店舗の調理長たちの情熱や想いが込められた各店舗のメニューにもぜひご注目していただければ嬉しいです!

産地に足を運ぶ意義

倉林さんは、食材選びにおいて単に希少性を重視するだけではありません。新しく開発された品種を取り入れることもあれば、震災や豪雨の影響を受けた地域への応援の気持ちを込めて被災地の食材を積極的に取り入れることもあります。
2024年に石川県で震災が起きた際、倉林さんが以前訪れた漁港が被災しているのをテレビで見て、胸が痛むような経験をしたこともありました。そのような時でも、倉林さんは生産者とのつながりや食材の魅力を大切にし、「お客さまに明るい気持ちになってもらいたい」という想いで料理を考えています。

熊本県産食材フェアを開催!

そして3月には、熊本県産の食材を使ったフェアを開催することが決まりました!

熊本県に視察に行ったのは2024年10月のこと。
阿蘇の壮大なカルデラや美しい天草の島々に恵まれた自然環境を有し、その特性を活かした農業が盛んな熊本県。この豊かな自然環境からなる草地資源により、農業だけでなく畜産業も発展している地です。

視察を経て、熊本県の食材の魅力を最大限に引き出すために資生堂パーラーの総力をあげて考案したメニューが各店舗でお楽しみいただけます!
随時情報を解禁してまいりますので、楽しみにお待ちくださいね。

熊本県ならではの食材の美味しさと、倉林さんをはじめとする調理長たちの熱い想いがみなさまに届くことを願っています!

資生堂パーラーで料理の美味しさを体験してほしい

インターネットやさまざまなメディアを通じて、情報が簡単に手に入る現代。そんな中、資生堂パーラーは、レストランでの食事がどのように五感を満たし、どんな体験を提供できるのかを常に考え続けています。
今回のnoteでは、総調理長の倉林さんの食材選びにかける想いを伝えてきました。
これからも資生堂パーラーのこだわりや取り組みをお伝えしていきます。
次回の更新も楽しみにお待ちください!


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