在宅だった私が外で働くようになるまで
2020年に専業主婦となり、2021年から始めた在宅ライターの仕事。当時は、もう一度文章を書く仕事ができることが素直にうれしかったもんだ。
最初は単価もよく分からず、ビビッとくるものに応募した。それはどうやら「安い」仕事だったようだが続けるうちに単価も上がり、仕事としての手応えを感じるようになった。それから今に至るまで、何社かの仕事をしてきた。短期のもの、長期のものさまざまだった。
さて私は、2024年になってから再び外で働きたいような気持ちになった。でもまだ気持ちは揺れ動いていて「外で働きたい」(希望)のか「外で働くべき・働かなくちゃいけない」(義務感)のか、どっちの感情かよく分からなかった。
一歩踏み出したいけど、やっぱり外に出たくない。
求人を見てはそこで働くジブンを想像し「通いづらいかな」「この年齢じゃあ・・・」「満員電車に乗ることになるな」など、及び腰の日々が続いた。
そんな中。娘の受験する方向性が定まって今後のことが少し見えてきた夏の終わり。なんとなく求人サイトを見ていたとき、私は衝動的に応募ボタンを押した。
私には、こういうところがある。
長いこと行動しないのに、あるとき突発的にエネルギーが湧いて行動してしまう。「してしまう」という表現がもっともふさわしい。この突発性が、人生の転換期にはよくあった気がする。
ともかく。そんな夏の終わりを堺に、私は再び外で働くようになった。
出勤日初日の帰宅時、車窓から街の風景をなんとなしに眺めていたとき「わたし今、通勤帰りなんだ」と思ったら、嬉しくて少し泣けた。
私は、外で働いてた頃のジブンに戻ったわけじゃない。
在宅だった4年半があったからこそ、今の私がいる。
4年半前とは違う、新しいジブンだ。
人はいつだって進んでいる。
他人からは進んでいないように見える時間も、間違いなく何かを感じてるし、何かをしてるし、何かを得て生きている。
これからも、ほそぼそとライターの仕事をしつつ外の仕事も頑張っていくんだ。ただし、ムリせずに。