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[エッセイ]緑と茶色

「紘子はグリーンハンドだね」

そう言われてキョトンとした
私はナメック星人じゃないぞ
なんて思ったが違った

グリーンハンドとは、植物などを育てるのが上手な人
何もしていないけどよく育つ、とか言うような人
そのセリフ、私がよく言ってるやつだ

一時期、枯れかけた植物を家にお迎えして
復活させるのを趣味にしていたことがある
大体の子は水と光ですぐ息を吹き返した

それだけではない
雑な育て方をしているのにどんどん育って
一向に成長を止める気配がない
植物って強いな、と思っていた

しかし、世には植物を枯れさせる手を持つ人がいるという
その人はブラウンハンドと呼ばれる手を持っているらしい

特徴は、一生懸命毎日水をあげたり、お世話をしている人
え、私より偉いのでは、、、、?

しばらくして、ああ、そういうことかと気づいた

日本には春夏秋冬があって、寒暖差があるので
夏は毎日水をあげて、冬は土が乾いた時にやる程度
一年中毎日同量の水が土に入ったら、根腐れ確実である

基本的に、真面目な人が
ブラウンハンドになるのだろう

植物が弱る理由は
光が少ない
水が足りない
水が多い
水が古い
暑い
寒い
根が詰まった
根が腐った
虫に好かれた
こんな感じだろうか

そうならないように
日々の観察が重要である

ブラウンハンドは
心掛け次第ですぐに
グリーンハンドに変わると思う

二つの手の大きな違いは
きっと観察の有無なのだ

植物の話ではないが
病気の観察に関する
このような言葉もある

良い看護というのは
あらゆる病気に共通する
こまごまとしたことをやりとげ、
ひとりひとりの病人を
くわしく観察すること
ただそれだけなのです。

フローレンス・ナイチンゲール「看護覚え書」


どんなことも、根っこの部分は同じなのかもしれない

グリーンハンドも、観察を怠ると
ブラウンに変色する可能性がある

観察を続けることが大切である

最後に、(誰のとは言えない)潔い名言を一つ
「植物は枯らすけど、自分の子どもは育てられているから大丈夫!!」

何よりです。




ここまで読んでいただきありがとうございました。
素敵な今日を。




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