
【白目相談室】攻撃コメントに対してメンタルを保つためのコツ
臨床心理士/公認心理師として精神科で勤務しながら、夜な夜なSNS 界隈で漫画家活動やLIVE配信などをしております。白目みさえと申します。活動内容などはこちらでご覧くださいませ。
以前にもこちらを書かせていただきましたので合わせてご覧くださいませ。
こちらを読んで「楽になった」というコメントをたくさん頂戴しました。
ただ「もう一歩何かコツがあれば」というお声も頂戴しましたので今回はそれにお答えしたいと思います。
もちろんガッツリした誹謗中傷コメントや、名誉を傷つけるような発言、実害が生じるような行動があった場合には、とにかく証拠残しに努めてください。法的手段に訴えるやつです。
ただ誹謗中傷コメントとまではいかなくても。
なーんか攻撃的なコメントを受け取ることってあると思います。
今回はそれに対して、とりあえず明日から試せる
簡単な対処法をひとつご紹介します。
「それ誰に言うてるん?」と尋ねる
ホンマに聞いたらあかんで?
心の中!もしくは聞こえへんように口に出すだけよ!
(ホンマに聞いてえらいことになった系のクレームは困ります)
これはどういうことかと言うと。
基本的になんか怒って攻撃的なコメントしてくる人というのは。
「あなたに怒っているわけではありません」
これ大事。
だってなそもそも。
「あなた誰なん?」って話ですよ。
普通ね。普通に考えてみて。
その辺歩いている時に見知らぬ人に急に怒るって
「おいおいどうした」ってなると思うんですよ。
もちろん明らかになんかあったとかならわかるんですけど。
「なんやお前のそのカバンは!」とか
「お前の顔がムカつく!」とか
そんな感じで怒り出したら「初対面ですけども」ってなりますやん。
そのキレ方って長年蓄積されてきた怒りのレベルやん?ってなりますやん。
人間そんな一目見たものに急に沸点爆発することありますか?みたいな。
でもこれと同じで。
え、そこまであなたを怒らせるようなことしましたか?
ってことです。
多分攻撃的なコメントを受け取った時って
「そこまで言われなあかん?」
って内容だと思うんですよ。
「そらそれくらい言われるわな」って内容やったら
多分そんなに傷ついて無いと思うんで。
…ということは。
たしかにあなたの投稿か何かをきっかけにその人のなんらかのスイッチを入れてしまったのかもしれないけど。
その人が怒ってるのって。
あなたの投稿の後ろにある「別の何か」の可能性があります。
例えば。
私なんかはよく「靴下床に置くなやああああ」って
尋常じゃ無いくらいキレ散らかす日があるんですけど。
でも誤解なきようお伝えすると私。
靴下床に置いたくらいでキレるような人間ではないんですよ。
自分でも引いてるもん。キレすぎやろって。
むしろラブラブチュッチュな段階の同棲カップル時代なら。
「んもお☆だらしないんだから☆」とか言いながら。
全然洗濯機に伸ばしていれてあげる。
多分な。多分。ちょっと記憶が捏造されてるかもしれんけど。
でもじゃあなんでそんなに怒るんって言われたら。
それが「一回目」じゃなかったり。
前にも「同じようなこと」があったり。
なんやったら「昨日もやんけ」だったり。
なんぼなんでも感謝も労いもなく100回記念迎えたら腹立つわだったり。
目の前のこと「だけ」に怒っているわけではないんですよね。
なんやったらもしも実家でいつも父親の靴下を片付けていたとしたら、夫に怒っているようで背後にいる過去の父に怒っているかもしれません。
初めて彼氏を家に呼んでこたつに入ったら父の靴下が入っていて臭すぎてフラれたという思い出がフラッシュバックしたからかもしれません。
もしくは靴下を片付けなかった元彼から殴られていたという恨みが蘇ってきているのかもしれません。もう靴下関係ない。
攻撃コメントで怒っている人にもよく似ていることが起きている考えると。
前日にも「同じような投稿」を見ていてその時は我慢していたかもしれません。
あなたにとっては初めてだけど、その人にとっては「またか」だったのかもしれません。
あなたとは違う「よく似た人」になんらかの恨みを抱いていて、「同じようなことをしている」というだけで、その恨みまで重ねてぶつけてこられてきているのかもしれません。
というように。
たしかに今この場だけを見るとあなたに怒っているように見えるけど。
「なんか乗っかってるよね?」という状態であることがほとんどなので。
心の中で「誰に怒ってるん?」って聞いてみて欲しいのです。
私もたまにかなり長文のクレームのような抗議文のようなものを頂戴することがあるのですが。
またはめっちゃ共感してくれてはいるんだけど、私がちょっと批判した相手に私以上の怒りを向けていらっしゃったりとか。
よくよく読んだら半分くらい「こういう人本当にムカつきます!」とか「姑も同じタイプだけど人として最低だと思います!」みたいな、なんか私や私の作品の登場人物以外への批判がすごい入ってるなーって思うことがあります。
とはいえなんか文章はすごい怒ってるし、一応作者の私に向けられてるから一瞬たじろぐんですけど。
だからこそちょっとその文章と距離を置くために言うんです。
「え?それ誰に言うてるん?」
「誰の話してるん?」
「私以外の人入ってるよねここに」
的なことを。自分を思いっきり第三者に置いたってください。
そしたら本当に自分へのクレームや怒りがごくごくわずかであることが見えてきます。
そしてこの「誰」は「攻撃している本人」である場合もあります。
「馬鹿じゃないの?」とか「上から目線うざい」とかね。
これは前に書いた「アンチ・批判コメントについて心理士が思うこと」についても書かせていただいていますけど。
その人本人がずっと周りから言われてきたことだったり。
その人自身が自分の欠点やってわかってることだったりするので。
「あ、なんか自分みたいやなあって思って腹立ったんかな?」
ってことになります。
というわけで。
その人が過去に関わった人に向けて
もしくは自分に向けて言うてることがほとんどなので。
基本的には「誰に言うてるんかな?」と心の中で問いかけて
「100%自分に言うてるんではないんやな」と
距離を取ってください。
っていうか仮に100%あなたが悪かったとしても。
出会って急にキレ散らかす人がいたら。
そっちの方がやばいと思うんで。
その人のヤバさの責任まであなたが負う必要はありません。
瞬時にギュンっと距離を取ってください。
その人とあなたの1対1ではありません。
その人と誰かの戦いの間にちょっと入っちゃっただけです。
あなたの奥にいる知人に手を振っているのにたまたま間に入っちゃったもんやから「あれ?私に振ってる?知り合いだっけ?」ってなんか手振っちゃったってだけです。
あなたの奥にいる人をシンデレラ城をバックに写真撮ろうとしてるのにあなたがうっかり写り込んじゃっただけです。事故事故。
だからすぐに退いてください。
その人と誰かの間に入りにいかんでいいから。
ちょっと邪魔しないで。
あなたを写真撮りたいんじゃないから的な状況やから。
「あ、ごめんごめん。なんか邪魔しちゃったね☆」
つって退いてください。
また何かコツがあったら書いていきたいと思います。
みなさま素敵なSNSライフをお過ごしくださいませ。
コメントやいいね、フォローは励みになります。
いいなと思ったら応援しよう!
