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2024/9/3-2024/9/9

 その日の印象に残った曲と共に、短い日記を書いています。曲の考察記事ではありません。

9/3 Madeon「Love You Back」

 早朝、ホテルの近くのビーチを散策する。昨日の夕方と、全然違う海の色をしている。夕方のオレンジの一切入っていない、澄んだ青。キラキラとした水面。これから1日が始まるのだな。
 十数年ぶりに、足を海につける。気持ちが良い。足についた砂を洗うのが面倒で海に入らずに過ごしていたけれど、これからは海につかろうと思った。

9/4 the band apart「裸足のラストデイ」

 少し離れたファーマーズマーケットへ行く。2024年の9月の間は、特定の曜日の限定された路線バスの運賃が無料になるらしい。ラッキーだったので、使わせてもらうことにした。
 ファーマーズマーケットでは、家の近くで買えない野菜を買った。島オクラ、へちま、シークヮーサー。島唐辛子の種を買って帰ろうと思ったけれど、売っていなかった。
 ファーマーズマーケットでは、山程雨が降る。雨の強さがマックスに至るまでのスピードが、家の近くと全然ちがう。息苦しくなるような湿った空気を吸いながら、ファーマーズマーケットのフードコートで雨が止むのをまっていた。

9/5 ハナレグミ「家族の風景」

 美容師さんによると、私の髪はどちらかというと細めでパーマがかかりづらそうなストレートらしい。刈り上げている毛のさわり心地から、自分の毛は太くて硬いと思っていた。知らなかった。
 美容院の帰り道に、シャッフル再生で流れてきた「家族の風景」を聴いた。今、こんな家族ってあるんだろうかと思った。

キッチンにはハイライトとウイスキーグラス
どこにでもあるような 家族の風景
7時には帰っておいでとフライパンマザー
どこにでもあるような 家族の風景

ハナレグミ 家族の風景 歌詞 - 歌ネット (uta-net.com)

 煙草は健康に良くないから、どんどん吸える場所がなくなっていく。お酒も本当は体に良くない。家で誰かが待っていて、あたたかく帰りを迎える余裕なんて、なくなっている感じがする。
 この曲がありえないフィクションだなんて思ったりはしない。私の心にある、夕飯のいい匂いや、キンキンに冷えた発泡酒、母が私の帰宅時間に合わせて沸かしてくれたあたたかなお風呂を懐かしく思ったりする。今の時代の子たちの心にある、穏やかな原風景はどんな景色なのか気になった。

9/6 Linkin Park「Crawling」

 目が覚めたらLinkin Parkがライブをしていた。中学生の頃の私のスーパースターは、リンキンだった。初めて好きだと思ったバンドだった。
 先週、SNS上でカウントダウンが始まったのを見かけて、期待とざわめきで落ち着かなかった。チェスター以外の歌がフィットするのかというざわめきと、またリンキンの新しい音を聴けるという期待だ。
 ライブ映像を見て、驚いた。いくつかキーを変えた演奏に、もうチェスターが戻ってくることは無いと思い知った。エミリーの歌は、チェスターの歌が見え隠れした。息の切り方や、クリアな発声とシャウトの往来に、チェスターのエッセンスが混ざっている感じがする。エミリーは、すごくチェスターの歌を研究したんじゃないだろうか。
 エミリーの歌は、バンドにすごくフィットしていた。エミリー節のリンキンがきけるのを、楽しみにしている。

9/7 Sergio Mendes「Mas Que Nada」

 「うーやいやーあーおー」という曲をShazamで歌ったら、2曲出てきて家族と笑い転げたことがある。
 1曲はSpookey Ruben「These days are old」。

 「1億人の大質問?!笑ってコラえて!」内の「ダーツの旅」の入りの音楽だ。「うーやいやーあーおー」というより「うううう ややー おーぅ いぇー」だ。

 もうひとつがSergio Mendes「Mas Que Nada」だった。
「うーやいやーあーおー」というより「おー ありあーあ よ」か。

 どっちも「うーやいやーあーおー」ではない。でも、酔っ払った私と家族にとって大事なのは、正確さよりその場の楽しさだった。なんとなく似通った感じがして、家族と腹を抱えて笑った。そして「Mas Que Nada」に合わせて適当に踊った。

 朝、目を覚ましてTwitterを見ていたら、Sergio Mendesの訃報が飛び込んできた。かなり驚いた。家族との楽しい時間を作ってくれて、ありがとう。

9/8 The Offspring「Pretty Fly(For a White Guy)」

 20年ぶりに野球を見に行く。20年前に父が連れて行ってくれた時も、私は一切野球に興味を持っていなかった。観戦中は、漫画を読んでもいいし、ゲームしても良いと言われたのを鵜呑みにした。1秒もグラウンドを見ないでいたら、数回が終わったところで、父は私を連れ帰った。私はルールがわからなかった上に、応援に乗っかることに楽しみを見いだせなかった。
 今回は、家族から誘われて行った。1回表で数点決めてくれた。私は、すぐに決着のつかないスポーツが苦手だから、点数が入ると安心して見ることができた。
 しかし、球場はビールが進むことを発見した。各種メーカーの生ビールが、席の近くまでやってきてくれる。4杯も飲んでしまった。
 隣の男は、30杯ビールをのんだと、ケロリとした顔で仲間に話していた。二の腕くらいある空のプラカップのタワーを、うれしそうに抱えていた。
 選手がバッターボックスに立つ時に流れる音楽を聴くのも面白かった。普段きかないアーティストを沢山耳にした。20代の選手が「Pretty Fly」を入場曲にしていた。なぜ…?

9/9 ポルノグラフィティ「ラック」

 この前電車に乗っていたら、蝶か蛾が車両にまぎれこんだ。手の甲くらいありそうな、大きなからだをしていた。駅でドアが開いても、出ていってくれなかった。
 窓を開けて、飛んでいくのを待った。蝶は、風に流されそうになりながら、窓の枠をよじのぼる。そとに飛び立っていくのを見守った。車内から蝶が出られたとき、私は大げさに手を叩いてしまった。私は蝶が苦手なので、怖かったのだ。
 前に座っていた若い子が、顔を歪めていた。

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