世間とのズレはしょうがない【俺の本棚】
うさうちゃんが伊集院光を好きだと言っていた。もしかすると過去形だったかもしれないが。
俺もそう言われれば好きだったなあ。幸福のツボという本を持っていたくらいに。
これはまあ、当時のアイドルをヒロインに見立てて伊集院光が妄想を膨らませるという本だ。
俺が好きな笑いはこういう、ちょっと世間とズレているようで、そんなこと言いつつ、大なり小なりそういうところあるよなと思わせるような、そんな笑いである。
そんな伊集院光と養老孟司の対談本である
『世間とズレちゃうのはしょうがない』
を読んでいる。
対談本だけにシンプルで読みやすいので、忙しくしている人にもオススメである。
養老孟司は、『バカの壁』で有名な方なのだが、本職は解剖学。無類の昆虫好きとしても知られている方なのだが、この人も面白い。
屋久島にいたときこの方の講演がなんと無料だったことがあり(屋久島はこういうことをする島です。すごいよね。)話を聞きにいったのだが面白かったなあ。
今でも印象に残ってるのは、今の人間社会は一つの世界で過ごしているから息苦しいのだという話。
人の間、つまり「人間」社会でうまく折り合いがつかなくても、「自然」の全てをありのまま受け入れる世界を持っていると、そこに逃げ込めてバランスを取れていたのだが、今はどんどん自然を排除して、社会全体が都市化している。そこには閉じた世界しかないから、そこから外れると弾かれる。
人は2つの世界を持っていた方が生きやすい。
そんな話だったと解釈している。
今回紹介している『世間とズレちゃうのはしょうがない』にも、そんな話が出てくるのだが、2人の世間ズレの達人が語る話は、「そこ考えるんだ!」という面白さが満載である。
ズレを気にしてズレが目立たぬよう生きようとしてきた伊集院光と、ズレてるものは仕方ないと、世間の外から内と折り合いをつけながら眺めてきた養老孟司の対談。
昨日は半分あたりで寝落ちしたので、今日は残りを読破することにしよう笑