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火の神様



火の神様ーアペカムイ(アベカムイ)
(アイヌ語:火の神様)

アイヌ民族の文化では、火には神が宿るとされているそうです。
家の炉の中には火の神が座っていて、家の中を見守ってくれている。
燃えている炎は神の魂、だからその火は絶やしてはいけない、とても大切なものと伝えられてきたのだとか。

自然や日々の暮らしの中に神を見出す文化や、そういった思想に惹かれるようになったのは、私の中にアイヌ民族の血が流れていると自覚してからかもしれません。

こうして、アイヌの文化にほんの少し触れるだけで、心がとっても満たされていき、もっとたくさん手に取って私の身体に馴染ませたい、そんなふうに思うぐらいに、私はアイヌ民族の血が流れている事を誇りに思っています。

幼い頃、アイヌ民族の家系だと親戚から聞いたことがあった気はするのだけど、その事をすっかり忘れていて。
最近になってなぜだか、ご先祖様について知りたいと思い立ち、戸籍謄本を辿っていくと、珍しいカタカナの名前が並んでおり、それを見て「そうだ、私にはアイヌ民族の血が流れているんだ」という事を思い出しました。
それまで考えもしなかった、アイヌ民族の文化。

ー火には、神様が宿っているー

何度聞いても心地よい響き。
何に対しても尊う気持ちを持つことが、豊かさに繋がるのだろうと、そう思わせてもらえる。



茶道では、炭を使って湯を沸かします。
茶道を始めて一年が過ぎたばかりの私には、どれだけ炭が大切なものなのか、まだよく分かっていません。
だけど、炭手前があるぐらいなので、きっと、とても大切なものなのだと感じています。

茶道の教えに、炭に神が宿っているとか、そういう謂れがあるとは聞いたことはないのだけど

炭がないと湯を沸かせない、湯が沸かないとお茶を点てられない、お茶を点てられないとお客様に御一服差し上げることができない。

それから、炭で湯を沸かすことで茶室が温まり、冬の茶室でも、お客様を暖かくおもてなしをする事ができる、そういった心遣いも含まれているそうで

その心持ちには、神を尊うに等しい、人様へのさりげない思い遣りが宿っていると、そんなふうに思うのです。

だから私はお茶のお稽古の時に、「炭にも神が宿っている」そう思うようにしています。

こんなふうに、日本の文化には、自然や暮らしや物、人様に対する思い遣りや礼儀、そういったものが当たり前のように散りばめられていて、それを肌で感じるたびに、日本人として生まれてきたことに感謝せずにはいられません。

まだまだ勉強不足だけれど、古き良きアイヌ民族の文化も、茶道の文化も、私はとても大好きだから、もっともっと深めていきたいなと、そんなふうに思うのでした。

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