最後までわからない病名は…Ep6(2)
ある日
ある瞬間
それはまた突然やってきた
まったく同じ奥歯の激痛鈍痛!
そして
それは
今度は喉元の真ん中に
下を向いて
這うように降りてきた
次の感覚の始まりだ
それは・・・
ゴックンと飲み込む入り口に
小さめのクルミの実を置かれているよう…
ゴツゴツ
丸めたわら半紙を詰められたよう…
ガサガサ
カップアイスの木のスプーンを
半分に折って差し込まれたよう…
ググッ
何かがそこにいる
寝ても覚めても
それはそこにいる
だから 押しつけられるようなこの感覚に
イラッとする
耐えられなくて受診を考える
喉は…耳鼻咽喉科?
ファイバーで検査してもらうと
最後までわからない病名は・・・
「声帯筋の筋力低下」
声帯筋を鍛えるというリハビリを伝授される
「あ・い・う・べー」かな?
でも
何かが違う気がする
そこに居続けるクルミの実や
丸めたわら半紙や
カップアイスのスプーンは
少しずつ熱を帯びてきた
・・・気がする
そしてまた
もっと下に向かって
這うように降りてきた
そこは空気の通り道の方ではなく
食べ物の通り道の方だ
食道?…は胃腸内科?
胃カメラで検査してもらうと
最後までわからない病名は・・・
「逆流性食道炎」
胃酸を押さえる薬が処方される
・・・が不快感は治まらない
しかも
そこから
痛みのようなものが
少しずつ
もっと
ピンポイントになってきた
次の次…の感覚の始まりだ
それは・・・