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2024年を振り返る

悲しみとともにあった一年だった。拗ねて過ごしていたわりに外向きな活動は珍しく多かった。沼の底で眠り、息継ぎついでに日差しを浴びていたようなところだ。腐っていても生きてはいる。ゾンビみたいなものだ。ゾンビの一年を記録する。

公開した絵は全てtumblrにまとめた。
その他各活動場所はリットリンクにまとめている。
tumblr / リットリンク


安寧と慟哭の上半期

7月頃に上半期のまとめ記事を作っているので、主に書き損ねた分を中心に振り返っていく。

1〜3月

資格試験のための勉強をし、周囲の環境が変わり、忙しいながらも揚々と過ごしていた。雪の少ない冬だった。よく歩いた。私は歩くのは嫌いだ。歩くには正しいフォームがあるというのでなんとか身につけ歩きやすくはなった。それだけ。しばらく歩いていないのでもう忘れてしまった。体力はないが持久力はあるので騙し騙し歩いている。

寒中見舞い作成。絵の具を触りたくて手描きにした。

・『巳継とお化け』のための挿絵作成。ブラシを作ったはいいが、一枚絵として描いてしまった方が早いという結論になる。
挿絵のテーマは「不在と花」。
「不在」はこれからの創作にもおおいに関わってきそうな題材である。いないもの、なくなるもの、過去のものを描いていきたいという思いで物を作ることが多いので、やはり自分の創作の根幹みたいなものらしい。無いことを描く。無いように描く。こういうことを突き詰めていきたい。

・500字SSを書いている。なんとか500字にまとめられるようになり歓喜。『カーペット下の宇宙』にまとめている。
・企画参加作品『やまぬ緑を引きつれて』『厄の行方』も書いた。
それぞれカクヨムに格納。

4〜6月

ほとんど印刷物を作っていた。物が形になると楽しい。
部屋にクーラーがついた。大事件である。快適。
ついに文フリ岩手を見に行けた。リアルイベントに行ったのも数年ぶりだ。いつかサークル参加したい。
病院に通い詰めた時期でもあった。自分以外の者の付き添いであり私は健康だ。三人入院して二人帰ってきた。二度と立ち直れないし、立ち直る必要もないので沼の底から空を見上げて過ごしていくのだ。そういうものだ。

・5月に『巳継とお化け』を発行。3年ぶりの本。前作『灯りの川で待ち合わせ』からは5年越し。ゆっくりでも本を作り続けたい。

・名刺作成。
本に付けるための名刺が欲しかったのでついに作った。アイコンを作ったりなんだかんだ楽しんでいる。
名前以外なんの情報も載せたくなくてやる気のない名刺を生み出した。用途がイベント頒布時の自己紹介用、品物に付ける用だとかそういうものだから間違いでもない。後日きちんとした名刺も作りたい。と言いつつまた「なんの情報も公開したくない」と言い始めることだろう。ステルスものづくり人として過ごしたい。
聞いてみたところ、名前だけとか電話番号無しの方がわりといて安心した。必要に応じてその場で書き加えるのもありだという。使い分けていこう。そして増える名刺の種類。

名刺画像

オンデマンド箔の原稿を作成。このタッチは気に入っている。

遊歩する下半期

7〜9月

とにかく熊が出る。山を歩きたかったが熊出没のため閉鎖されていて歩くどころではない。この年は山を諦めて街を歩くことにした。街をぶらぶら歩いてみると、懐かしい景色の中に新しい建物が増えている。これからも増えていくだろう。陰気な街がお洒落な顔をしている。消えていく寂しさと目新しいものへの期待が同居していて心地良い。街を作っていかないとなあとうっすら思ったけれど私は家の中から出ないタイプなのできっと明日には忘れる。

・窓の挿絵作成
本棚の版画作成
張り子面を試作
妖怪になりたくてひとまず面から入った。妖怪になりたい一年であった。

・DQ5のオケコンを観た。ゲームの音が現実の楽器から鳴っていた。楽器も音楽もさっぱりなので「この楽器からあの音が鳴るのか!」という初心者の感想が出る。
・フルーティーなコーヒーと出会い酸味を理解する。コーヒー観が覆った。大事件だった。苦さ一択だったのに今や酸味を求める。標高高めの産地の豆が好きかもしれない。

下半期の創作についてのコメントは各個別記事で綴っているので振り返りだけ。いろいろと書くことはあったはずだが、なんとなんにも思い出せない。寒いから。冬になると雪のない世界のことを忘れてしまう。個別記事を書いていてよかった。このために書いていたから使い方として正解だ。粛々と記事を紹介していく。

10〜12月

・オンラインのイベントに参加
サークルとしての参加はかなり久しぶりである。普段やらないことをやると、次はこれをやってみようとか別な方向に繋がっていくので楽しい。億劫ではあるが途切れないように活動したい。生身の身体で行くイベントにもサークル参加したい。

合同誌『北と南の夏と冬』参加
私史上最速執筆からの発行を成す。氷砂糖さんの爆速の筆に助けられてのことです。冒頭で前の本から3年とか5年とか言っているのを見てもわかることでしょう。本の企画自体も面白い。みんなの夏と冬を集めたい。

・関東旅
一年の街歩きの集大成として関東を旅した。東京、千葉、横浜に降り立った。横浜は本当に駅に降り立っただけだ。人がすごくて計画を全て流して回れ右。こんなんでいいんだろうかと思ったが、引き返すのもまた選択だ。山と同じだ。街もまた険しい山だったのだ。セーブポイントを作ったようなものだ。続きは次回、装備を強くして作戦立てて再戦。
旅行記はそのうち書きたい。

最近の創作いろいろ

2024年に主に動かした創作は「500字SS」「ワタリイロドリ」「妖怪たち」辺りだ。今年もこれらを中心に積み上げていきたい。創作集団「迷鳥波止場(仮)」も企画中。

自創作の二次創作に想いを馳せる

自創作の二次創作っていいよねと何度でも言っていきたい。
最近はぜんぜん交流できていないけれど自創作の二次創作は大歓迎だし、誰かの創作にときめいて絵を描きたくなる気持ちは常にある。シェアワールドも良い。
交流できていない理由としてアクティブな作品やキャラクターを用意できていないからという部分は大きい。執筆・公開中の作品があればそれに合わせて絵を出していけるし、常に描いているキャラクターがいれば認知してもらいやすく描いてもらいやすい。交流窓口キャラクターを作りたい。

いろどりフクロウ

そういえば現在作成中の物語用にマスコット的に動かせるキャラクターを作っていた。いろどりフクロウ(画像)とシキノキ(画像がない)。
フクロウ+木+極彩色がモチーフ。
原型の彼らはキャンバスのように白い体をしている。色は固定ではなく場面に合わせて変えていく。動物の姿をしていても良いし、場面によって人に変えても良い。自在で時や土地とともに移ろうキャラクターにしていきたい。
現代/地方都市とその周囲の自然を描くときに活躍してもらう。同じ舞台に登場する、踊って歌う文芸集団『ワタリイロドリ』のマスコットキャラクターという設定。彼らが土地についての創作を描き出すときに描かれる。創作内創作。

朝起きられないなりの生き方がある

マーケティングなどでよく聞く自分の強みを生かすみたいな話、真っ先に思い浮かぶのが「朝弱い」「体力ない」辺りは誰にも負けないと思う。普通に生きていると欠点にされがちな性質を多く持っている。
凹みを平そうとしてきたが、そのままにしておこうという気持ちになったので今年はあえて「そのまま」を突き詰めることにした。有るように有るために支柱を立てたり庇を作る。場所を変える。こんな感じで努力の方向を変えた。
もう少し踏み込んで、欠点を生かした創作などをしていきたい。
いつの日か、欠点と社会で言われるものを「性質」くらいに呼ばれるようになってほしいという祈りとともに。
福祉の方面の考え方に似ているかもしれない。
マーケティングってさっぱりわからんなと思っていたけれど、デザインの考え方と似ている部分があるらしく、なんとなく取っ掛かりができた。

今年の目標を「生きやすいように生活を構築する」と設定。今までの畑をまっさらにして新たな土台を作る。右も左もわからない地点に立った。毎年新しいことだらけである。

オプションテーマ「創作環境」

作業した日の終わりに作業記録をつけるようにした。作業内容・感想・次回予告でワンセット。まとめと記録と振り返り。作業の間が開くと何をしていたか思い出せなくなるので付け始めた。次回やることを書き出しておくと、重い腰が1cmくらい上がりやすくなる。

机を広くした。机の広さが全てだ。広くしたはずなのに毎日狭い場所に収まっている。もっと広い机が必要なのだろうか。
祖父の物書き机は私の机の倍あった。広い机はいつも物がいっぱいで片付くことはなく、やはり狭いスペースで小さくなって作業していた。ついでに床も足の踏み場がなかった。机は広いほうがいい。広いほうが……。

所感

2024年もなんとか生き延びた。なんとでもなれと過ごし、もう物作りは出来ないわと言いながらなんだかんだで僅かに作った。

今年は本が出たのが一番嬉しい。個人の本と合同本。次の本も年度内にはある程度形になっているはず。
これからの創作としてはロックに振りたい。と言うと語弊があるが、存在がどうもロックなのでしかたがない。穏やかに生きていこうと頑張った自分もいるので、世の中に穏やかに反発していく。「朝起きられません」とか「定時に帰りたい」「寒くて布団から出られない」「天気がいいから仕事を休みたい」とか、そういうことを歌っていく。情けなロック。

おわりに

この記事は創作TALKさんの企画に参加している。五度目の参加となった。
毎年ありがとうございます。
これまでの反省をもとにこまめに記事を作り上半期のまとめなどもご丁寧に作って年末を迎えたというのに、そのことを忘れて再び上半期をまとめ直している。どうも12月あたりまでは「下半期分を書けばよい」と覚えていたらしいのだが年を跨いで全て忘れたらしい。なんで。
個別記事は役に立った。上半期の記事も役に立っている。忘れただけで。めげずに来年もこまめにまとめていきたい。

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ほがり 仰夜
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