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(創作)神社に間借りの甘味処

春は、おだんご
夏は、おはぎ
秋は、さつまいもの蒸しパン(米粉)
冬は、ぜんざい

煎茶と和菓子の店『のぼる』は、大きな坂の中腹に、戦国時代以前から建つ神社の境内にあります。
社務所の隣を間借りの小さな店でございます。
参拝の後に、お散歩時の休憩にちょっと一息ついていかれませ。
クーラーはございませんが、ご神木の木陰と、手水舎の水が涼しうございます。

屋号の「のぼる」は、齢20を超える老猫。
メスでありながら、その木登りの巧みさに、禰宜の妻がつけた名前でございます。
賢い猫で、お好きな方には愛想をふりまき、お嫌いな方と見れば姿さえ見せない子でございます。猫好きさんも、そうでない方もどうぞご安心しておくつろぎください。柄杓で手を洗っておりますと、水を飲みに来ることがございますが、その際は、柄杓から直接ではなく、どうぞ掌に水を溜めて飲ませてやってくださいませ。機嫌の良いときには、階段中腹までお見送りすることがございます。

日によりましては、季節の野菜もお召し上がりいただけます。
本日は、枝豆とトウモロコシを蒸し上げたのち、つめたく冷やした小皿のご用意がございます。

朝は7時より、夕方17時まで、神社の参拝時間に合わせて営業しております。

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こちらは創作です。
こんな店あったらなーと空想して書きました。
”え~、なになに?よさそうやん!”、”行ってみようかな?”
思ってくださった方いらしたらスミマセン!
神社と猫にはモデルがありまして、本当に当時20歳の大おばあちゃん猫でした。

写真は、クリエイター・writer1623kitaさんの「甘味処」を拝借いたしました!ありがとうございます!

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