「成果」を出す為の工程その②「聞き取り」
「目標達成」へのプロセスを分離して考える例を私の本職の「営業」という視点でご説明します。
営業の仕事をしている方はぜひ参考にしてみてください。
まずはおさらいです。
その①「お願い」で機会を得る事ができました。
そして次の段階では、「聞き取り」の重要性についてご説明します。
相手の方に誠意をもってお願いをした結果、あなたの話を聞いてくれる事となりました。
しかし、ここでよく失敗しがちなのがいきなりオススメを始めてしまう事です。
それでは上手くいくものもうまくはいきません。
おススメとの間にこの「聞く」という工程がなぜ必要なのかイメージできるようご説明していきます。
それでは、目の前の「お願い」を聞いてくださった方にしっかりお時間をいただく事へのお礼をしてから次の工程に進みましょう。
〇過去の成功事例一切捨て去る
さあ、おすすめをする上であなたの話を聞いてくれる舞台は整いました。
そこであなたが思いがちなのは、今までの成功事例があるが故に意気込んでしまう事もあるでしょう。
優しそうな外見から話を聞いてくれるかなって期待をしてしまう事もあるかもしれません。
しかし、今から「あなたの話を聞いてあげる」とあなたのお願いに対して聞き入れてくれた人は誰かを忘れてはいけません。
それは目の前のその人です。
あなたが勝手に思い描いた人「過去に成約してくれた方」では決してありません。
それなのに相手がどういう人かも分からずにいきなり自分で都合よく勝手な理想を描きながら話をする事は失礼だと思いませんか?
今、あなたが人としてしなくてはいけないのは仕事云々は抜きにしても目の前の相手の方と話す事です
過去の成功事例や自分で勝手に思い描いた理想の方を相手にする様な話し方は失礼に値します。
そのため、まずは相手の方をしっかり知ることが何よりも大切です。
それが聞く事なのです。
〇「聞く」に徹する事の練習
聞くと言っても日本語は表現が多く「聞く」「聴く」「訊く」とありますが、その目的は全て相手を知る事になってきます。
しかしこの聞くことが出来ているようで出来ていない方が非常に多いのです!
営業でよく言われる聞き取りの比率は、
聞き取り7 対 オススメが3
くらいが良い。とよく言われます。
しかし、本人の認識と第三者が見た意見がかなり食い違うことが多々あります。
なぜその様になってしまうのでしょうか?
それは聞き取りとオススメの比率が「10:0」というものがどういうものかを知らないからなのです。
イメージしやすい例える話をします
車を運転される方は出会った事ある場面かもしれません。
「運転中、歩道のない路地で下校中の小学生の横を通り過ぎる時、しっかりと徐行している方はどのくらいらっしゃいますでしょうか?」
私はちゃんとやっているよー!って思った方多いと思います。
しかし、この質問、どれだけ安全運転している方でもほぼ断言できますがちゃんと徐行している方はほぼいません。
それでも、「そんなことない!私はちゃんとしている!」と思う方はぜひ試していただきたいのが、、
法律が定めた徐行の速度を体感してみてほしいのです。
法律で定めた徐行とは10k未満の事を言います。
コレ試しに走って見ると、「走る」という表現が当てはまらないほどのゆ〜くりした速度をなんです。
私、そんな速度で走る車を今まで見た事は一度もありません(笑)
それなのに皆「私はちゃんと徐行している!」と言い張るのは何故なのでしょうか?
それは知ったつもりになっているだけで体感した事がないからなのです!
私が営業を教えるカリキュラムの中で必ず実施する工程に「オススメをしないロールプレイング」と言うものがあります。
その名の通り、ひたすらオススメをしないだけでどれだけ話せるかっていう練習です。
題材は自社の商材。オススメのみならず資料を見せる事もダメ。って条件をつけたトーク練習。
これが成約が取れない方ほど出来ないのです。
大抵の方は話すことがなくて「逃げる」意味でオススメをしてしまいます。
なぜならば相手の方に興味が持てないからなのです。
要は知りたいと思ってないのです。
成約が取れている方でもなかなか難しい練習ではありますが、どうすればいいのでしょうか。
それにはまず、自分が知りたい事を整理してみると、自社商材についてその方がどう思っているかは知りたくないですか?
そして自社商材がその方にどの様に役に立てるかを知りたいと思えるかが鍵です。
そして、自社商材という話す題材が決まったら相手の方にひたすら合わせて話すのです。バランスとしては自社商材をディスるくらいでもいいのです(笑)
とにかく「聞き取り」の段階で大切なのが相手の方に先に共感してあげることなのです。
その為に一緒になってディスったって全然いいのです。
以前の投稿でも話しましたが、相手の方は90%くらいの意思で断るつもりで話を聞いているところからスタートしています。
「断る=商材の否定」であり、ここでのオススメ(商材の肯定)は結果として相手の考えを否定している事に他ならないのです
〇イメージ力で成約までの道筋を確認する
聞く事に徹する必要性についてなんとなく理解できたと思います。
しかし、営業の現場で最後までオススメ(提案)をしない訳にはいきませんよね。
ここからは実際に次の工程「提案」に進む上でのコツをイメージ力を活用してご説明します。
まず、上記のオススメをしないロールプレイングを繰り返すメリットは、逃げてオススメをしてしまう事を我慢することが出来る様になることです。
ここで覚えておくと非常に良いのが 3回我慢する事です。
ここまで読んでいただけたならイメージ出来ると思います。
よくイメージしながらこの先を読んでみてください。
(太文字の相槌やリアクションも大変重要です)
相手の方に「オススメをしない!」と決め、聞き取りに徹していると……
「あ、ソレ前に成約してくれた人も同じ事言ってた!」
って事を言っていても「そうですよねぇ」と相槌を打つだけで我慢しましょう。
「え?だったらもうこの人(会社)この商材を取り入れた方が絶対いいじゃん!」
って思っても「わかりますぅー」とこれまた相槌を打つだけで我慢しましょう。
更に話を聞きながら「あ!こー言えば凄くいい切り返しが出来るかも!?」
と閃いても手を叩いたりなどリアクションを取るだけでまだ我慢しましょう。
さあ、4回目、また切り返したくなるような事を相手の方が言いました。
ここでまず、その事(4回目に言ってた事)から、
「なるほど、ちなみに逆に○○って言ってくれる人も多いんですよね〜」
と弱目に少しづつ切り返してみましょう。ボクシングで言うジャブです。
そして、先の3つの切り替えについても
「あと先程、仰っていた…ですが…」と続けて少しづつ話していきましょう。またジャブです。
これを繰り返すのです。
そして繰り返すうちに「ここだ!」と思えるチャンスがきたら渾身のストレートを打つのです。
アレ?…なんか……
上手くいくような気がしちゃいませんか(笑)
そうなんです。
この上手くいきそうかも……ってイメージが何より大切なんです!!
おススメをひたすら我慢し、聞くことに徹する事が出来ればこのイメージは勝手に湧き上がってくるのです。
そして逃げておススメをしている段階ではこのイメージまでは決して辿り着けません。
〇まとめ
当たり前の話しですが、誰しも営業をやっている方は「成約」を欲しています。
相手にしっかり共感するつもりで「聞き取り」に徹していると、その後で自分が話す事にも少なからず共感し始めてくれます。
まずは自分から相手に共感する為に「聞き取り」に達する事が何よりも大切。
共感してほしいのであれば自分から共感する
コレがなによりも大切です
そもそも人間はそのように出来ています。
「○○してほしいのであれば自分から○○する」これは真理でもあると私は思っています。
その為には、敢えてムダとも思える事を実践してみる事が大切な事もあります。
まずは試してみましょう!
営業の場合はたった数回でもいいのです。目の前の対象者をみすみすムダにしようとも一切オススメは絶対にしない!と決め、聞き取りをしてみてください
きっと良い結果が得られると思いますよ!
あなたの何かお役に立てれば幸いです^_^
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