キャスターマイルド 【散文詩】
きみが今生きて呼吸をしていること、今泣いているきみも明日の今頃には泣き止んでいること、その全てが尊いと素直に言える人間でありたかった。バス停に夏風一つ、ぼくは瞬きも忘れて一人、時間だけがゆっくりと過ぎていった。ぼくもいつかは死んでしまうのだろうか、たまにぼくは永遠に死ねないんじゃないかと思ったりもする、いつか冬に死んでしまったあなたのように、ぼくも真っ白な雪のように消えてなくなりたい。
いつかきみのこともすっかり忘れて、ぼくはまた新しい恋をするだろうか、その時はきっと、花びら一つ愛せずに、何が恋だ、愛だ、そう思うだろう、誰よりも花束が似合うきみをまた思い出して。
今日も空が、高いですね。
きみのために風は吹いている そう思えるのはきみのかけがえのない生活が、日々が、 言葉となって浮かんでくるからだと思う きみが今生きていること、それを不器用でも表現していることが わたしの言葉になる 大丈夫、きみはきみのままで素敵だよ 読んでいただきありがとうございます。 夜野