心の健康のためにも身体の感覚を大事にしよう!みたいな話

緊張すると手に汗をかき、悲しいと胸が痛くなる――。こんな経験、きっとみんな経験しているでしょう。

ブチギレると全身が熱くなるし、緊張すると胃がきゅ〜〜ってなる。鶏が先か、卵が先かはわからないけど、心と身体はどうやら密接に繋がっているみたいです。

そんな「身体の内部の感覚」を感じ取る機能は「内受容感覚」と呼ばれています。普通に生活している中で、内受容感覚が高いかどうかなんてあまり考えてきませんでした。

でも今日読んだ論文では、その能力がじつはいろんなことに影響しているよ〜と書かれていておもしろかったです。

内受容感覚が感情コントロールや意思決定に関係している

いかに身体の感覚を正確に把握できるかが、どうやらメンタルヘルスに大きく影響しているみたいです。

そんなの当たり前じゃ〜ん!という感じではありますが、意外と意識的に身体の感覚を味わっている人って意外と少ない気もするんです。

  • 心拍数

  • 呼吸の早さ&深さ

  • 空腹感

  • 体温感覚

  • 筋肉の緊張

  • 疲労感

  • 痛み

  • めまい感

疲労感とか痛みとかはまだわかりやすいけど、呼吸や心拍数は意識的に振り返らないとわからないような気もします。

よく「私ってこんなにダメージを負っていたんだ……」みたいな感覚になることもあると思いますが、それも内受容感覚が鈍化していたからなのかもしれませんね。

内受容感覚とメンタルヘルスの関係

内受容感覚と感情コントロールには密接な関係があるみたいです。例えば心拍数や強度など、心臓の動きに関して正確に知覚できる人は不安感が低いという研究があったとのこと。

もちろん過剰に反応しすぎるのは逆にソワソワしてしまうみたいです。正しくフラットに感じ取れるかどうかが鍵みたいですねえ。

心理療法ACTとかもそうですけど、身体感覚にきちんと敏感になれるかどうかはセルフケアの第一歩になるかもしれません。自分の体調に敏感になれれば、無理をする前に休むこともできそうです。

特に慌てている時や仕事が忙しい時に意識的に深呼吸をしてみると「あ、呼吸だいぶ浅くなってたんだ〜〜すご〜〜い!」となれるのでおすすめです。

また内受容感覚は自己意識の基盤にもなっているという仮説もあります。身体の感覚を通じて、人は「自分が何を考えているのか」「何を感じているのか」を意識できるようになっていくみたいです。

そうなると、自分の身体の感覚はそのまま社会性のような部分へも影響していきそうですね。そのような文献はまだ読んでいませんが、気になる部分ではあります。

内受容感覚はどう高められる?

内受容感覚はそう簡単に高められるものでは無いみたいですが、有効な方法として考えられているのは「瞑想」だそうです。

呼吸に集中するタイプやボディスキャン瞑想などが実際に効果がありそう、と結論付けられている論文がいくつか出てきました。

ただ時間がかかりそうだし、効果がイマイチだった研究もあるっぽい。まだ確固たるエビデンスが出るまでは時間がかかりそうです。

「心電図見て自分の心拍数を把握してみる」という方法も良い、みたいな論文もあって面白かったです。定期的に瞑想するのが、今のところ現実的に内受容感覚を高められそう。

5分だけでもメンタルを切り替えられるので、続けていきたいです。


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