中小企業M&Aアドバイザーが本音で語る、会社売却を成功させるためのコツ (page4/4 - 買い手選定~交渉編)
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V. 買い手選定フェーズ
資料が完成したら、いよいよ買い手の選定に移ります。用意した資料とプレゼンテーションを持って、買い手に自社の魅力をアピールします。と言っても実際は、必要最低限の資料だけを作成してまず買い手に当たり、交渉をしながら追加の資料を次々と作成していくイメージです。買い手を選ぶ際のポイントをお伝えします。
「売却を通して何を得たいのか」の前提に立ち返る
長く果てしない売却活動に心身ともに疲弊してくると忘れがちですが、売却はあくまでも手段です。手段の先に、達成したい目標や夢があるはず。あくまでも、その夢と目標を実現するために売却活動を行っているんだという前提に常に立ち返りましょう。
「社長業に疲れたので安定して働きたい」「大手の傘下で働きたい」「見栄が欲しい」といった場合なら、上場企業や大手企業への売却を目指しましょう。逆に「とにかく手放したい」と短い交渉で即決してもらうことを希望するなら、非上場のオーナー企業を狙うと良いです。オーナー企業は社長の独断でM&Aを決定するケースもあり、ノールックで即決というケースもあります。
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