猫のストラバイトが消えた日。
半年間の猫学の授業が終わった。
ものすごい勢いで、猫のこと、栄養と健康に対する知識と、新たな視点が増えた。
そもそもの食事に対する価値観も変わったし、命への信頼性もアップデートでき、私や夫の健康数値まで上がりw、この学びはニンゲンにとっても猫にとってもいいことずくめだった。
半年間の間、猫たちには色んなことが起きたけど、体の機能が少しずつ復活してきているのがわかるし、それはpHの数値にもはっきり出ている。
今、本当の意味で健康を取り戻しているところなのだ。
ーーー
遡ること1年前。
なんとなくの予感で、ことらを病院へ連れて行ったのが始まりだった。
尿検査を置いて帰ると、病院からすぐに治療を始めてほしい!と電話がかかってきた。
びっくりして戻ると、ストラバイトが異常値を示している。このままだと結石になってしまうので、すぐに療法食に変えるべし!と言われ、その日から、薬を服用させながら、おすすめの療法食に変更したのだ。
ついにこの時がきたか、、、
猫のオスは、お年頃になれば腎臓をやられるという噂は聞いているし、そんなガッカリ感でいっぱいだった。
こうさせてしまった自分を責めた。
療法食はだいぶ高価なものだった。けれど命には変えられない。良いと言われるフードと投薬を続けた。
1ヶ月半後、功を奏してストラバイトが消えた!先生たちも奇跡〜!よかったーと喜んでくれた。
そうはいっても気は抜けない経過観察ということで、療法食は続けたまま数ヶ月が経った。
ところが。
またもやストラバイトが出たのだ。
この時は、ガッカリでもなんでもなく、モーレツな疑問を感じた。
これを食べていたら安心と言われたものを与えているのに、なぜですか。そもそも、猫は腎臓を壊しやすいとか、甲状腺の病気になりやすいとか、わかっているのに、これだけペット産業だとか医学が発達しているにもかかわらず、なぜに健康寿命のための食事予防ができないのですか。何が一体そうさせているのですか。
この質問には残念ながら、当時の誰も答えてくれなかった。
とにかく結晶化しないよう、病院で出されるまま、いやがる白い粉薬を1ヶ月ことらに投与。
罪悪感。
薬飲ませても治るものではないし、このままいけば胃や肝臓も壊しかねないのではの不安感。
年明けに再度病院に行った時には案の定、数値に変動があまり見られず、残念ながらこの症状を病気に発展させないためにも、この先は一生服薬と療法食でいくしかないといわれ、
モーレツな不信感のまま戻ってきて、ネットで鬼検索。
そうしているうちに、青沼ゆき先生主宰の"にゃんずきっちん"に辿り着く。
メルマガ登録は既にしていたので、講座の開催があると知り、初回の無料講座に参加した。
そもそも健康とは、自然食とはの話に、はじめからキョーレツに共感した。
私の場合、藁をもすがるというよりは、どうもおかしな固定化されたシステムにまかれてないか?と感じることに対して、自分で納得したくて受講を決めたのだ。
手作りごはんといっても、何か煮込んだり手を加えることはなし。
猫がそもそも食べていたものを、そもそも食べていた状態で再現する。それだけのことだ。
つまり、ネズミの代わりを、人間界で手に入る生肉で作りあげるという、なんとも真剣でユニークな手法。
膨大な資料とともに先生の講義に真剣に聞き入った。ダメダメというだけでなく、なぜダメなのか。なにが必要なのか、なぜ必要でないのかを明確に知りたかった。
レシピを毎日つけるということを始めて、気づくことだらけだった。
早速すぐにでも自然食(自然食はイコール生とかいうものではなく、本来の猫が食べているものという意味)に移行したいと、イキっていたが、うちの場合にはまず、最初の難関があったのだ。
食事の回数。これが大いに問題に関係している。
以前は夫婦共にサラリーマンしていたので家をあけている時間も長かったのだが、個人事業主となり家にいる時間が長く、猫軍団は常に、
腹減ったー!と鳴けば、あいよ!と貰えていたのだ。または、留守をしても常にカリカリがあった。
当時の食事回数は6回〜8回。一度に食べられる量も25グラム程度。それ以下でもそれ以上でも、吐く。ことらはいつのまにか、そんなやわな胃袋になってしまっていた。
『シッポのねがい』〜木村伸子著文芸社
を読み、まずは食事回数を減らすところから始めた。
理想は1日2回。突然に減らしては危険。半年かけて、まずは6回を5回に、5回を4回に、そして今ようやく3.5回にまでなった。
3.5というのは、いまだ、時に4回に戻ることもあるからだ。焦らず、神経質にならないのが決めてになる。少しずつ、ゆっくりと。
食事も、まずは⚫︎⚫︎をやめることから。それだけでストラバイトは一切でなくなったから不思議だ。
その不思議は、学んだから理由もわかった。(⚫︎⚫︎を止めれば済む話ではないのであえて答えは書きません)
さまざまな症状も、体が恒常性を保とうとする機能が働いている証拠。
そう捉えたら、食べ吐き下しも、一時的な拒食も怖くなくなった。むしろ愛しい。ちゃんと機能してる、頑張ってる。かわいい。
そんな感じで半年経ってもうちの猫軍団は理想にはほど遠い状況なのだが、ほんの少しずつ健康を取り戻しているのは確かなのである。
時間がかかることだからと、講座が終わってからも1年間、個別相談を受けてくださる親切もあり、感謝しきれない。
自然食を始めたというと、これまた斜め上からよからぬ噂を聞かされたり、ハイハイ手作りごはんね〜お野菜とか茹でたりするの大変だよね〜、なんてひとくくりにされたりするし、(野菜なんてそもそも猫食わないしw)
教えて!と言われても、こればかりは一通り学んで掴んだ上で、うちの子レシピを1人ずつ考えていくので、中途半端な知識でやること自体がめちゃくちゃ危険だから無理。
自然食もちゃんとやってるところとそうでもないところがあって、まあ、今の世の中なんでもそうだけど、見極めて選択できる目を自分で養うことが大切だ。
そして、ホメオスタシスいわゆる恒常性や中庸を、食事というお題目を通して実践で体験できることはとても貴重だし、命を理解するのに有意義だ。
人生や運命との重なりに当然にして通ずるものであり、毎度感動しきりの講義だった。
この講座を世界中のわんにゃんLOVERSが知ったら、わんにゃんずの世界が劇的に素敵な方向に進むと感じる。
私はホニャララ主義とか、知りたくないと耳を塞ぐまえに、ほんと、フラットな目線で栄養学を学べばよい。
その後に自分はどうするか決めたらよい。
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