次男の成長
一歳十ヶ月になった次男は、とてもよくお話をします。すごいなと思ったのが、ものや色のような、「目に見えてわかること」以外の言葉…痛いだとか、衣類がきついだとか、そういう状況や感じ方なんかも表現するようになったことです。
食事中、口から物を出してしまったとき、「固かったかな?」「熱かった?」など声掛けしていて、最初は「固い」の一点張りでしたが、今は両方を使い分けています。外で風が吹けば寒い!と叫びます。どうやら眩しいこともあついと言うので、都度都度、眩しいねと声掛けしています。こうやって、ゼロから言葉を習得していく姿を見るのは初めての経験で、成長ってこんな風なんだなと毎日新鮮に驚いています。
先日、年が明けて初めて、長男との面会がありました。クリスマスに渡してもらっていたおもちゃも気に入って毎日遊んでいるそうです。次男にもおなじものを与えていますが、長男は口で受ける刺激を好むので、おもちゃも齧った形跡がありました。次男もまだまだなにか口に入れることはあるものの、長男のように歯形がたくさんつくような扱い方はしないので、すでに状態のちがうおもちゃを見て、なんとも言えない気持ちになりました。ただ、とても元気に過ごしているようで安堵しました。
面会の日の午後、主人と次男と三人で公園に行きました。次男は追い掛けっこもにこにこ喜びながらするし、ぺたりと座り込んで、なんなかく~!と言います。(わたしが訊ねるのをそっくり真似ています。)そして地面にお絵描きすると、元気に指差ししてアンパンマン!と叫んだり。そういう姿を見て、主人は、「次男は可愛いね。よく笑って。長男も可愛がったけど。一方通行だったじゃん」と言いました。
わたしは長男が施設に入るちょうど一月ほど前のことを思い出しました。わたしたち夫婦はもうすっかり疲れきり、ろくに会話もしませんでした。「長男も顔は可愛いのにね。」思えば、それを聞くことで、主人の長男に対する愛情を測りたかったのかもしれません。わたしはそう投げ掛けました。主人の答えは、もうそんな風に思えない、というものでした。(実際にはもっと辛辣な言葉だったのですが、他人様にお見せできるような言葉ではないので割愛します。)
主人の口から、長男が可愛い、なんてもう聞けないと思っていたので、何の気ない一言でしたが、凄く印象深かったです。
施設に入れたことが良いことか、悪いことか。答えは簡単には出せないと思います。ただ主人からこんな言葉が聞けるのなら、我が家にとっては良い選択だったのかなと思いました。