変形性股関節症手術の記録 その5
変形性股関節症の悪化から人工股関節置換手術をしました。
手術から1年経過して、ほぼ普通に歩く/しゃがむ等の動作が出来るようになりました。ふと足を動かすだけで痛みが走っていたのが嘘のようにスッキリ。真っ直ぐ足を伸ばして仰向けに寝られるし、睡眠中に身体をずらしただけでズキっとくる痛さで目覚めることもありません。
健常な方にすれば極当たり前なことが二度と味わえない平穏だと思っていた2年間は何だったんだろう?な位に安らかに暮らせています。
手術すると決めてから退院するまで、コロナ禍でのおひとりさま入院生活とリハビリ経過。多くの方達にに助けて頂いたおかげで今があるのを忘れないためのnoteです。
手術前日 入院
いよいよ入院です。8時半に来院指定。
早朝に痛い足で大きなスーツケースを引いて歩くのは無理。タクシー予約してました。
電気の消し忘れ、ガスコンロなどを何度も確認し、ゴミも忘れずに出して。
病院に着いてすぐPCR検査。結果が出るまで1時間程処置室で待機。
陰性が確認できてから採血3本、問診、肺活量測定
そして11時過ぎようやく病棟に入れる許可が出る。
病室に案内されて荷物を置いた後に諸々の書類手続き。
名前が書かれたリストバンドを装着していよいよ患者さんぽくなりました。
・昼食
普通の病院食。この病院は入院患者の殆どが後期高齢者ということで、全てが老人食だったのは入院してから分かった衝撃的な事実のひとつ💦
以後は簡単なことをする以外は安静にしているだけ。暇でした。
・執刀医、手術室の看護師さんからの説明
明日の手術までの予定。午後に手術するけれど朝から食事出来ない。また手術後は「動かさないと血栓になり易いので、極力足をうごかしてください。」と厳命される。
・シャワー浴
・腕に静脈留置針* の装着
*点滴やその他の注射で都度針を刺すことによるリスクを解消するために、投薬液の針と腕側のコネクター的なものを静脈に刺して固定。数日間で交換し、点滴や採血をしなくなるまで装着しています。
その後は夕食が出て検温。
何もすることなく明日に備えて就寝。前の晩は荷造りや洗濯でかなり遅くまで起きていたので緊張していたけれど割とすぐに眠れました。
手術当日
手術は13時半からですが朝から食事抜き。その代わりに早朝から1時間位かけて点滴。
弾性ストッキングを履く
手術が始まると長時間身動きしないことによる浮腫、静脈炎、血栓症などの静脈障害が発生する可能性があります。防止のために爪先から膝下迄のハイソックス状の医療用ストッキングを履きます。
1週間くらい履いたまま。
手術
ストレッチャーのお迎えが来て手術室に。麻酔医から改めて説明の後で全身麻酔。数字10まで数える前に落ちました😅
手術が終わって病室に戻るストレチャーへ移乗されたタイミングで声を掛けられたのは覚えていますが、ひたすら眠かったので、そこから数時間熟睡してました。
後から聞いたところによると、手術時間は3時間程度だったそうです。
次に目が覚めたのは18時を過ぎていたかと。
口元には酸素マスク、左腕に点滴、右指にパルスオキシメータ、手術した切開部や尿管やらよく分からない器具など諸々装着されており、ちょっと身体を動かすことは出来るけれど、装着物が外れはしないか?気になるのでほぼ仰向けのまま。
切開した側の腰の下と両踵の下にクッションを入れて姿勢確保されていました。踵下のクッションは足の高さ上げておくため。両膝下に装着した定期的に圧を加えてマッサージ器具(フットポンプ)併せて血栓を防止する措置なんですね。
ぼんやりした頭のまま、ひたすら眠る。浅い眠りで寝がえりを打ちたいけれど、手術したところを下にして良いものか?分からないので反対向きか仰向けの繰り返し。一晩中うつらうつら。
手術翌日
寝たきり。点滴4本、感染症対策の抗生物質注射3本、自己血輸血。
酸素マスク、パルスオキシメータ はずれる。
飲み薬 フェロミア50mg
「リハビリテーション実施計画書」作成。
麻酔が切れて切開部が痛むかも?と覚悟していたけれど、さほど感じずに寝ていられました。と言うのはまだ脊髄から痛み止めを入れてるからだった!と知った時の驚き。
手術が終わって看護師さんから声を掛けられた時に「痛くなったらこれを押して」と握らされていたノック式の円柱(PCA)が痛み止めを追加投薬するための器具だと説明を受けたけらしいのだけど、全く聞いた記憶がない。
何で握ってたのか?とも考えずに枕の横に置きっ放し。
一度も使ってないので看護師さんに我慢強いですね!と驚かれたのだけど、実はPCAの存在を知らなかったことと、ナースコールしてまで痛みを訴える程には痛みを感じてなかっただけでした。
痛さに鈍感なのかも。
8時朝食。食パンとシチューに副菜付きの普通食。
昨日は丸1日絶食だったのにお腹空いた感覚も食欲もなし。それでも食べようと電動ベッドの背もたれを上るのを待ちかねて前のめりに座って生温い食パンを一口かじった途端に眩暈。からのすーっと血の気が引いて気分が悪くなる。なんとかお茶だけ飲んでギブして安静に。
18時間ぶりに頭を上げたせいで貧血になったのかな?
ドクターの回診。
傷口を確認し、手術中に使いきらなかった自己血を戻すための輸血(?)400mlすることに。
1週間前に自分から採った血だけれど、手術中に不要だったものをこの時点で全部戻したら過剰になるってことはないのだろうか?謎。
昼食は普通に食べることができ、その頃からは横になっているけど眠りはせずに。
ずっと同じ姿勢でいるのに疲れを感じるようになってきたけれど、ちょっと体勢を変えるだけでも切開部が痛むし、点滴チューブや排泄用管の違和感で大きく動くことができない。
リハビリの担当理学療法士さんと初面談。
退院後の住居や仕事などの生活環境を聴き取り、いくつかの軽い動作ができるかチェックをして退院までの段階的な機能回復目標を設定。
「リハビリテーション実施計画書」を作成。
目標をクリアできない=生活に大きな支障があるということで、その場合は退院を遅らせることもある訳で。頑張るしかないぞ!を密かに誓う。
器具や管が付いているため殆どの時間は寝て過ごす。
どこをどの位切開したのか?を知りたくて、ようやく自由になった右手でおそるおそる触って確かめる。鼠径部の横、腰と言うか体側?を縦に切開したらしい。周辺は熱を持って腫れあがっている。包帯はなくてフィルム状のテープの感触。縫ったところを直接触るとまだ痛いのでテープの縁をそろそろ撫でてみる。15cm以上ある手触り。
つづく
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