無題"School Festival Rhapsody"-学園祭狂騒曲- (Movement:1)
蛍「もう学園祭の準備が始まるのか」
唯「そうだね。高校の学園祭となると、中学の頃よりも一層本格的になるだろうから、ボクは楽しみだな」
蛍「放課後に残ったりもすることになるのか……めんどくさいな」
唯「ふふっ、君が言うのはおかしいんじゃないかな?」
蛍「なんでだよ」
唯「学園祭実行委員なんだから」
蛍「四月の委員会決めで誰もやらなかったからな」
唯「ボクらの学校の学園祭は凄く力が入ってるって有名だもんね」
蛍「朝会の生徒会、気合入ってたな」
唯「うん、例年以上に盛り上がるかもしれないね」
蛍「めんどくさいポストになっちまったな」
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蛍「……ふう」
唯「あ、帰ってきた」
蛍「なんだ、お前待ってたのか」
唯「うん。それにしても、長かったね委員会」
蛍「ああ。色々と準備、大変みたいだ。ほら、これ」
唯「うん? なんだいこの紙?」
蛍「今週中に用意しないといけないものだ」
唯「……結構大きい用紙にびっちり書いてあるね」
蛍「ああ……」
唯「良かったら、一緒に買い出しに行くよ」
蛍「いいのか? 結構多いぞ」
唯「人手は多いほうが良いだろう?」
蛍「ああ、確かにそうだな」
唯「ふふっ、じゃあ決まりだね」
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唯「おはよう」
蛍「悪いな、買い出し手伝わせて」
唯「君とボクの仲じゃないか。かまわないよ」
蛍「おう」
唯「それじゃあ……まずは何を買おうか?」
蛍「バナナ」
唯「ば、バナナ!?」
蛍「なぜ目を輝かせる!」
唯「ど、どうしてバナナが?」
蛍「これは正直必要あるのか良くわからないんだが」
唯「まさか、『バナナ咥え込み選手権』なるいかがわしい行事が開催されるのかな」
蛍「違う」
唯「あったら参加してたのになあ。それで、どうして必要なんだい?」
蛍「会長が食べたいらしい」
唯「……え?」
唯「……あはは、冗談だろう?」
蛍「本当だ。副会長が言ってた」
唯「そ、そうなんだ……」
蛍(珍しく驚いてるな)
唯「会長が咥えたかったんだね」
蛍「おい」
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唯「これなんか良いんじゃないかな?」
蛍「そうだな、値段も悪くない」
唯「……おお!」
蛍「何見てんだお前」
唯「……避妊はしないとダメだからね?」
蛍「買わねえよ!」
唯「そんな、生はダメだよ! 責任、取ってくれるのかい……?」
蛍「人が見てるだろ! バカ!」
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唯「ふふ、買い物はやっぱり楽しいね」
蛍「ったく、いちいち色んな物に反応するなよな」
唯「ついつい……とっても敏感だからね」
蛍「お前が言うとろくでもなく聞こえるな……買ってくるぞ」
唯「うん。お願いするよ」
蛍「あれもこれも買った……よし。こんなもんか。あれ、アイツは……?」
唯「……」
蛍「おい」
唯「!」
蛍「なんだよ」
唯「お会計終わったかい?」
蛍「ああ。……何見てたんだ?」
唯「いや、別になにもないよ。気にしないで」
蛍「……そうか」
唯「ふふっ、こんなにたくさん……おっきいなぁ……」
蛍「こんなデカいレジ袋大量にもらうことになるとはな」
唯「そうだね。何か持とうか?」
蛍「いや、平気だ。なんとかなる」
唯「そうか。力持ちだね、君は」
蛍「……あ!」
唯「? どうしたんだい」
蛍「買い忘れた物がある。ちょっと待っててくれ」
唯「え、あっ、ちょっと……」
唯「……買い忘れ、あったかな?」
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唯「まだかな……荷物置いていけば良かったのに。あっ」
蛍「はぁはぁ……すまんすまん」
唯「ううん、平気さ。それで、何を買い忘れたんだい?」
蛍「ほらよ」
唯「えっ、これは?」
蛍「さっき見てただろストラップ。これ、欲しかったんじゃないのか?」
唯「そうだけど……ボクのために?」
蛍「……だったら悪いかよ」
唯「……ううん、とっても嬉しいよ。ありがとう!」
蛍「……ほ、ほら、帰るぞ」
唯「うんっ! えへへ……」
To Be Continued.