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無題

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名もない日常を、淡々と。
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2019年12月の記事一覧

無題 Act:7 『起きたかい?』

蛍「だーーー!!! わかんねえ!」
唯「あはは、本当に苦手だね、英語」
蛍「先生の言葉が全部呪文に聞こえる……」
唯「意味を知らないとそう感じるだろうね」
蛍「お前は余裕そうだな、小テスト目前なのに」
唯「余裕に見えるかい? ボクは男性の部屋に入れられてソワソワしているよ」
蛍「それならいつもソワソワしてることになるだろうが」

唯「気づかなかったのかい? いつも君の家にあがる時は失礼のないように

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無題 Act:8 『嘘ですごめんなさい、悲しいです』

唯「ボクも豆腐好きだよ」
舞「本当ですか! 美味しいですよね~♪」
蛍「おい」
唯「どうしたんだい?」
蛍「いつまでいるつもりだ」

舞「お兄ちゃん、なにその言い方!」
唯「大丈夫だよ舞さん、当たり前の反応だ」
蛍「和み過ぎだろ、お前」
舞「唯さんとは四年間も一緒にいるのに今更過ぎだよ」
唯「ボクとの四年間は遊びだったの!?」
蛍「変な言い方するな!」
舞「私との十四年間は遊びだったの!?」
蛍「

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無題 Act:9 『中二病ってなあに?』

唯「もうすぐ終業式だね」
蛍「そうだな」
唯「なんだか、早く感じるね、一年というものは……ボク達も、年を取ったということなのかな」
蛍「まだ高校一年生だぞ」
唯「でももうすぐ高校二年生だ。もう、だよ」
蛍「まあ、そうだな」
唯「子どもも産める年齢なのに、ボクはまだ……!!」
蛍「そういう話はやめろ」
唯「そうだね。君もまだだものね」
蛍「うるせえ」

舞「私も4月から中学二年生だー」
蛍「そうだな

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