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「貧」から考える、         ありがた迷惑にならない想いの伝え方

こんばんは、Shiraneです。
予定より1日公開が遅れました🙇

ちなみに、第3週をみなさんいかがお過ごしでしたでしょうか。

私は週に一度、しかも早朝しか開催されないマーケットに行き
珍しい食べ物やお土産に心躍らせていました。

お買い物は余裕があるからできること。
小さじ一杯分の余裕がある今だからこそ、「貧」しさについて今日は考えてみようと思います。


1.きっかけ

半年ほど前、車の中で友人が今ある夢を私を含む友達に語ってくれました。
このような内容でした。

「貧しい国の人を幸せにしたい。だから国際ボランティアに行きたい」

熱い夢ですよね。
気持ちの入ったスピーチに周囲は胸打たれ、興奮していました。
社内が熱気に包まれる中、私だけどこか納得ができませんでした。

「貧しいのが不幸せなのか?」

今日の問はここに要約されます。

2.「貧しい」は別に貧しくない

”貧しい” 分類をすれば形容詞の一種です。

「あの花は綺麗だなぁ」

のように、あるものに対しての印象を表します。
あくまで印象なので、「貧しい」という言葉はその人の感想に近いです。
※余談ですが、貧しいが名詞化した「貧しさ」は状態を表しています。

「貧しい」というのは、その人の感想に過ぎない

○○さん家は貧しい(貧乏だ)

この言葉の真偽は間違っている可能性もあります。
また感想に過ぎないので間違っているとも言い切れません。


そのため、相手にとってその感想は必ずしも一致しません。

実際、なぜあなたがそのように思ったのか
形容詞に続く相手の質問は、理由に関するものが多いとされます。

3.幸せの形は人それぞれ


次に「幸せにしたい」の ”幸せ” について考えてみましょう。

体感としてではありますが、
世間では幸福の要素の一つに豊かさがあるようです。
それはお金だったり、心の余裕だったり、物だったりします。


広告からも豊か=幸せという考えが伺えますね。

しかし、豊かであることが目の敵にされた時代がありました。
第二次世界大戦中の日本では、

「欲しがりません、勝つまでは」
「ぜいたくは敵だ」
といったスローガン(標語)が政府によってばら撒かれました。


物資が不足していた当時の状況もありましたが、その政府を支持する国民がいたことも事実です。

ここで敢えて過去の話を掘り下げたのは、

誰を主語に置くかで幸福の定義はまるで180度変わる

ということを伝えるためです。

現代社会の幸せ=豊かさ
戦時中の幸せ=貧しくても戦争に勝ちたい

というように時代によって 幸せ の意味が変わりました。

これは、個人においても言えることかと思われます。

4.ありがた迷惑にならないように

では、最初の話に戻りましょう。

「貧しい国の人を幸せにしたい」

貧しい=友達の価値観を基にした感想
幸せ=その友達が持つ幸せの定義

貧しい人が不幸せであるという固定概念は違うのではないか?
貧しいと思う人に対しての幸せの押しつけになるのではないか?

というのが、私の思った一番の疑問でした。
理屈をこねくり回しているように見えるかもしれません。

ですが、これら意図は異なります。

私自身、友達の想いは本当に素敵なものだと思います。
私も過去に青年海外協力隊に参加したいと考えていた時期があったので。

ですが、”その人の立場に立っていないのであれば”
ありがた迷惑で終わる可能性があります。


貧しい とは「何をもって貧しい」と思うのか
私の幸せ ではなく「その人の幸せ」は何か

その人の目線に立つ、ということは
言葉の主語を自分から相手に移すこと。

感じた思い(形容詞)に理由を
抽象的な価値観(名詞)に限定性を

貧しい国の人を幸せにしたい

から

例)汚水しか飲めない子供たちに安全な水を届けたい


目的を叶えるための手段は無数にあります。
その手段の一つに、友達の「国際ボランティアに行く」という手段が当てはまればいいなと。

それと同時に、

そんな友達の温かな想いが受け手に伝わればいいなと思います。

5.最後に

今回は実体験で感じたふとした日本語に対する疑問を深ぼってみました。
書き起こすことで、自身としても気づかされることがあった回です。

今回表紙に飾らせて頂いたのは、ピューリッツァー賞を受賞した
『ハゲワシと少女』という有名な写真です

撮影者はケビン・カーターという方でした。

撮影当時、
「子どもを助けずにのうのうと写真を撮った!」
といった非難の声が彼のもとに降り注ぎました。
多くの人が、彼=ひどい人 というレッテルを貼ったのです。

ですが、何人の人が知っていたのでしょうか。

戦場カメラマンは戦場で涙を流してはいけないというタブーがあることを。
また、撮影後それでも独りこらえきれず涙を流していたという彼の想いを。

彼は冷酷な人だ



カメラマンという連体修飾語を付けたケビン・カーターさんへの評価は間違いなかったのか。
少なくとも、あの人の立場に立ったものだったのでしょうか?

あなたというレンズにはあの写真はどう映りますか?

友達から初雪が降った、と連絡がありました。
ふと、おしるこが飲みたくなる私です。
今年もあと2週間、よいひと時を。





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