デジタルマーケティング3年目でわかったこと。市場リサーチのすすめ
はじめに
皆さん、こんにちは!
デジタルマーケティングコンサルタント3年目の白道(しらみち)です。
「成果を、共に。」をテーマに、中小企業のデジタルマーケティングのお手伝いに日々、取り組んでいます。この記事では、私がこれまでの業務の中で身につけた誰でもすぐできる市場調査・分析のノウハウをお届けしたいと思います。
自社の製品サービスが属する「市場」が成長しているのか横ばいなのか、あるいは自社の製品サービスは市場においてどのようなポジションにあるのか、競合他社と比べて自社の製品サービスはどのような特徴があるのか、競合サイトは現在どのような取り組みをしているのか、これらはあるいは日々の仕事に忙殺されると気にならなくなってしまうものですが、企業が成長していくためには、定期的にしっかりリサーチをして、会社の営業・マーケティング方針を練っていく必要があります。
とは言っても、実際にリサーチをする時になってみると、具体的な進め方がわからず、頭を悩ませている方も少なくないのではないでしょうか?
そこで今回は、BtoB企業のマーケターの皆さんに向けて、成果に繋がる市場調査・分析の秘訣を、ここからわかりやすく解説していきます!
まずは、自社の製品サービスを取りまく市場環境を知る
自社の製品サービスが属する「市場」をデスクリサーチしてみよう
最初は、市場分析です。
まずは、自社の「製品サービス」が属する市場・業界について徹底的に調べることが大切です。Google(https://www.google.co.jp/)などの検索エンジンを利用して、文献やデータを集めます。
わたくし白道が所属する会社は、製品サービスとして「マーケティングオートメーション」を販売しているので、もし私が自社の市場リサーチをするのであれば、「国内 マーケティングオートメーション 市場」といったキーワードで検索し、上位に表示される記事やレポートから市場のトレンドを掴んでいくことができます。
このあたりは物量勝負なので、Googleを使いまくって自社の業界に関するプレスリリースや、調査データなどをしらみつぶしにあたりましょう!
白道の場合は、
・「(自社の製品サービスの)製品カテゴリ」+「業界・市場」
・「(自社の製品サービスの)製品カテゴリ」+「国内・市場規模」
・「(自社の製品サービスの)製品カテゴリ」+「売上シェア」
などで検索することが多いです。
特に、検索結果で以下のサイトが出てきたら優先的に見てみると良いでしょう。
グラフやチャートを用いて説明している文献が多く、わかりやすいので参考になります。
なお、視点としては、①世界市場、②国内市場のふたつの方向で調べる。①②ともに1サイトだけを閲覧して市場動向(売上・成長率・上昇下降・シェア)を判断することはせず、
最低でもそれぞれ3サイトは閲覧して、同傾向のデータがあるかどうかをチェックする。
このときに、できる限り現時点から「過去1年以内」の鮮度の高いデータを入手するように
留意するようにしましょう。あまり古いデータだと現在とは状況が変わっているということもよくありますので・・・。
次に、製品サービスがねらう顧客の「インサイト」を把握する
顧客が何を考えているか考えたことはありますか?
さて、今度は顧客分析をやってみましょう。
次に、自社の製品サービスを使ってほしい「顧客」を改めてしっかり把握する必要があります。BtoB企業にとっての顧客は「法人」ですね。なので、顧客となる法人が抱えている現状の「困りごと・悩み」や、今後の成長のためにやっていきたい「要望」を知っておかなければなりません。
ここでもGoogle(https://www.google.co.jp/)を使ってデスクリサーチをしていきます。市場調査のときとは違って、「マーケティングオートメーション 利用実態」や「MAツール 意識調査」といったキーワードで検索することで先ほどとは違った情報を集めることができます。それらの結果からターゲットのインサイトを掘り下げてみましょう。
・「(自社の製品サービスの)製品カテゴリ」+「利用実態」
・「(自社の製品サービスの)製品カテゴリ」+「意識調査」
・「(自社の製品サービスの)製品カテゴリ」+「企業・アンケート」
こちらも視点としては、①国内企業への普及率、②普及を妨げる要因、③今後の導入意向、
④利用時の印象・不満・要望、などをポイントとして文献・データを集められると良いです。これらがわかると顧客対象の実像がより掴みやすくなりますので。
また、1つのサイトだけを閲覧して市場動向を判断することはせず、最低でも3サイトは閲覧するようにしましょう。また、なるべく新しいデータを入手するのが大切です。
ここまで来れば、自社の製品サービスを取り巻く「環境」がだんだんとわかってきたのではないでしょうか。
最後に、外部ツールを使って競合サービスサイトと比較する
競合の製品サービスや、競合サイトの構成に目を向けてみよう
さて、次は、競合分析です。
市場分析のはじまりは、競合他社の動向を知ることから。まずはどのような競合企業が存在するのかしっかりと情報収集を行います。わたくし白道は、顧客や市場から得られる情報をもとに、まず3社の競合企業をピックアップしました。
次に、「無料」でも使える便利なWeb分析ツール「SimilarWeb(シミラーウェブ)」を使って、自社サイトと競合サイト3社を数値的に比べてみましょう。アクセス数やサイト内行動をチェックして、どのような「差」があるかを見つけ出します。
Webサイトの分析指標には以下のように色々なものがあります。
これらの情報から、自社サイトと競合サイト3社の違いを見つけてみましょう。
例えば、自社サイトは総サイト流入は多いが、ほとんどが広告からの流入ばかりでさらに直帰率が高くあまりコンテンツを見られていないとか、ある競合サイトは総サイト流入は少ないが、自然検索による流入が多い上に平均滞在時間が長いとか・・・。
今まで知らなかったサイトの特徴を知ることができます。
これらの分析によって例えば、自社サイトが競合サイトに比べて「自然検索」の点で見劣りしていることが分かれば、検索エンジン対策(SEO)の見直しが必要なんだとわかります。また、数値をもとに競合サイトがなぜ利用者を引きつけることができているのかを実際にサイト構成を比べてみることで、自社サイトが真似られるところは積極的に取り入れるなどもできますね。
まとめ
ここまでの作業、お疲れさまでした。
このように、市場調査〜競合サイト分析をしておけば自社の製品サービスが置かれている現状をしっかり把握することができます。それらがわかったら、あとは自社が打ち出すべき戦略を考え、ブレずに強い意志でデジタルマーケティングを実行していくことが大事!
これらは中小企業の担当者の皆さんでも、少しの時間と無料の公開データ、無料の分析ツールを使えば誰でもできるようになります。
みなさんもぜひ、リサーチを実践していきましょう!
今回は、デジタルマーケティングコンサルタント3年目の白道が、これまでの業務の中で身につけた誰でもすぐできる市場調査・分析のやり方をまとめてみました。今後も試行錯誤を繰り返しながら、中小企業の皆さまに役立つノウハウ・メソッドを紹介していきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
以上