Le plus important est invisible
「星の王子さま」(アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ)
フランス生まれの飛行士で小説家のサン・テグジュペリによる名作。読む度に印象が変わり、読む人の数だけ解釈が生まれる、繊細で美しい物語です。
かつて飛行機は革命的な技術であり、飛行機に乗って手紙を届ける飛行士は、人と人との距離、世界の距離を縮めるものでした。そんな飛行士のサン・テグジュペリが、米国へ亡命中に描いたのが、この作品だと言われています。飛ぶことの叶わない彼の心が内省に向かった結果、この哲学のような作品が生まれたのではないかと思います。
互いに自己を中心に置きすぎていた、だから傷つけ合うことになったのだと悟る薔薇とのエピソード。愛は時間によって育まれる、共に過ごした時があるからこそかけがえのない存在になるのだと知る狐とのエピソード。様々なエピソードのなかで、特に印象的なものはどれでしょう。尋ねる人により答えがちがうのも、この作品の面白い所だと思います。
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