#012 あなたには本当に見えているのか?
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『目の見えない人は世界をどう見ているのか』伊藤亜紗
ものすごくおもしろい本ですねこれ(*'ω'*)!
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1・福祉の本じゃないよ!
社会福祉の本ではなく、視覚障害者がどんなふうに世界を認識しているのか
って内容の本です。
身体感覚に関する内容ですね。
2・文章がやさしい!
データや数字ではなく生物学的な部分というのでしょうか…。
作者の伊藤さんが元々生物学から文転されている方だからなのか、独特の書き口だなと感じます。
西山登志雄さんの『カバこそぼくの人生』はご存じでしょうか?
小学校の教科書に載っていた時代があるのでなんとなく覚えていらっしゃるかたも多いと思うのですが…(今のお若いかたはご存じないと思いますが)。
あのやさしい文章に似ているな~って感じました。
この本って新しい発見もたくさんあるおもしろい本なんですが、この作者の文章だからこそ響く部分があると思うんですよね。
今って色んな人が本の「図解」「まとめ」みたいなものを発信しているから、内容についてはまとまったものがどこかでチェックできるかもしれないけどこの「文章のやさしさ」「文章の味」はそこからは感じ取れないのではないかな…と思うわけです。
この文章で読まなければちょっと冷たい印象にも見えるんじゃないかな?とちょっと心配になったり…。
3・類似するもの
この本からはたくさんの関連するものが頭の中でつながってものすごく脳みそぐるぐるしました(*'ω'*)
❶『皮膚は心を持っていた』
「1」で述べた触覚や五感の身体感覚についてはこちらの本で知ったことが理解の一端を担いました(*'ω'*)
※これは本職で人の身体に触れる上で勉強しようと思って以前読んだのですが、皮膚と脳、神経についてすごくおもしろい知見を得られる本ですよ~!
❷「トランスレーションズ展 −『わかりあえなさ』をわかりあおう」
…こちらの展示を以前見に行ったのですが、作者の伊藤さんが関わっている作品も展示されていました。
「スポーツを観戦/感戦/汗戦する」という作品です。
手拭いを用いた柔道観戦…ってのがめちゃくちゃ響きました(*'ω'*)
こちらの本で書いてあること集約されてますよ~!
フェンシングと木片…もおもしろかったなぁ…。
そのスポーツの本質みたいなものを、普通に見ているだけじゃ理解できていないってのはやっぱりあるんだなぁ…と。
❸推理と演繹
目の見えない人が触ってガラスだと思ってたコップを「陶器だよ」と言われた瞬間に頭の中で陶器になる。
その瞬間に今までの情報が塗り替えられてコップの中のものも見えなくなる。(ガラスじゃない→透明じゃないので)
…ってエピソードがとりあげられていましたが、
《わからない言葉を推測で補って読み進めておいて後から出てきた情報により修正し更新する》…って読書の方法にも似てるのかな。
(※読書が苦手な人はこれがにがてだったりしますね)
それを見えない人が普段から頻繁におこなっているってのはすごい発見。
❹見えないパスタソースの種類
パスタソースの袋が全て同じで見えないとどれかわからない。
でもそれをあえて「今日は食べたいやつだった!当たり!」って考えている
…ってエピソードが出て来たけど、これはとても水平思考的な考え方だなぁと。
▼水平思考系の本だとこれおもしろいです(*'ω'*)!
4・まとめ
身体感覚、自分と違う人間の考え方…のようなものに興味がある方にはとてつもなくオススメな本です(*'ω'*)
基礎知識として『皮膚は心を持っていた』を一緒に読んで頂くとより分かりやすいんじゃないかと思います!
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