日常を大切に生きる
毎日手帳(フランクリンプランナー)をつけて13年になる。
我が親父さまに至っては中学からつけてるらしいから
60年近く。わしがあった事のない結核のため55歳と
いう若さで亡くなった宏お爺ちゃんも日記をつけていた。
仏壇の下にしまってあるので線香くさいそれを子どもの
頃から何度も読んでいた。
そこには、白石家の日常が事細かく綴られていて
みんなそこに生きていた。我が親父さま18歳の頃
の日常だ。我が息子大地が今18歳だからなんだか
時空が歪んで不思議な感覚になる。日記を書いてる
宏お爺ちゃんもこの時48歳。わしと同い年。
亡くなる7年前。
お爺ちゃんじゃない。お父さんなのだ。
結核で若い頃から病床に伏せていた宏お父さんの
日記には政治、経済、家族のこと、毎日の体温、と
物凄い振り幅の内容が万年筆で細かくびっしり描いて
ある。絵も画家並みに驚異的にうまい。
会いたかった。
お爺ちゃんに会いたかった。
限られた範囲でしか動いてなかった人とは思えない
日常の豊かさ。そこには何にもなかったはずなのに、
すべてがあるように思える日記。
これからも仏壇の下に大切にしまってあるそれを
事あるごとに親父とわしで見続けるからね宏さん。
わしにそっくりな和田誠さんデザインの、2021ほぼ日
手帳が手元に届いた。宏お爺ちゃんの日常には足元にも
及ばないかもしれないけど、2度とこない変わりばえの
ない特別な毎日を1日1日噛み締めて、のんびりと生きたい。