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厚利少売ラジオ #03 薄利多売脳?厚利少売脳?
みなさんこんにちは!
しらいです!
脱・薄利多売思考!
今回も「厚利少売ラジオ」について、まとめていきたいと思います。
前回の記事はこちら↓↓
薄利多売に陥っていない?
自分のビジネスを見極める7つの質問
前回の放送では、多くの人が無意識のうちに「薄利多売」という考え方に陥っているのではないか、という点が議論されました。
サービス残業やブラック企業の問題があっても、それを薄利多売の仕組みだとは認識しにくい現状があるという指摘です。
今回は、そんな「薄利多売」から脱却するために、自分のビジネスがどちらの傾向にあるかを見極める7つの質問を紹介し、あわせてマーケティングという言葉の危うさについて考えます。
■ 前回の振り返り:薄利多売に気づきづらい社会の構造
前回は、普段の生活や仕事の中で「薄利多売的な働き方」に慣れすぎてしまい、それが当たり前になっているのではないか、という問題点が挙げられました。
たとえば、深夜まで残業をしても固定給のままでは、“限られた時間を安く切り売りしている” 状況に陥っている可能性が高いです。
しかし、「薄利多売」という言葉を日常生活で使うことは少なく、それがまさに自分の働き方を象徴しているとは気づきにくいというわけです。そうした、"状態を認識しにくい" という構造こそが、薄利多売から抜け出す障壁になっていると考えられます。
■ 薄利多売か、厚利少売か? 自分を測る7つの質問
ここでは、「自分は薄利多売脳なのか、それとも厚利少売脳なのか」をチェックするための7つの質問を紹介します。
この質問にどれだけ当てはまるかで、現在のビジネスや働き方の方向性を把握することができます。ぜひ、これをお読みのみなさんもチェックしてみてください!
価格を下げて競合他社に勝とうとしている
つい「値下げ」を戦略の柱にしていないでしょうか。利益を削って安さで勝負しようとすると、利益率が低下し、結果的に苦しくなる恐れがあります。利益よりもまずは売上を優先しがちだ
見かけの売上が増えても、利益が伴わなければ経営は安定しません。売上を増やすことばかりに注目すると、本来の目的を見失いやすいといえます。自分の製品・サービスはどんな人にも買ってほしい
ターゲットを絞らず、広範囲に売ろうとするあまり、“みんなに受け入れられる価格”にしがちではないでしょうか。結果、薄利でも数を追うビジネスに陥る可能性があります。売っても売ってもまた仕入れや広告費がかさみ、利益が残らない
在庫費用や広告費用に利益が食われ、実質的な収益が上がらない状態です。これは典型的な薄利多売の罠の一つです。お客さんの数は多ければ多いほど良いと考えている
顧客の質より量を重視すると、一人ひとりに十分な付加価値を提供できず、結局安売りするしかなくなるリスクが高まります。お客さんに感謝されることが少ない
価格勝負ばかりだと、「安いから買う」だけの関係になりやすく、本当に喜んでもらえる機会が減ってしまいます。製品やサービスを幅広く提供していて、特定のターゲットに絞っていない
多岐にわたる商品やサービスを扱うことで、専門性やブランド価値が薄れ、結果として価格競争に巻き込まれやすくなるかもしれません。
◇ 二人のパーソナリティによるチェック結果
すがけんさん:かつての自分なら多くの項目に当てはまったと思うが、今はゼロだと回答。これは長年の事業経験の中で、“薄利多売では限界がある” と気づき、ビジネスモデルを転換してきた結果だそうです。
たくみさん:7つのうち、「利益よりもまずは売上を優先しがちだ」という項目にチェックが入ると告白。売上の数字が目に見えて増えると安心感を得られる半面、利益率を見失う恐れがあることを認識したようです。
チェックが多ければ多いほど薄利多売脳の傾向が強く、逆に少ないほど厚利少売の思考ができていることになります。
もし自分でチェックしてみて、当てはまる項目が多ければ、働き方やビジネスモデルを見直すきっかけにするとよいでしょう。
ちなみにぼくは、5つ当てはまりました…
■ 今回の用語解説:曖昧すぎる「マーケティング」
今回から「いまさら人に聞けないビジネス用語を解説するコーナー」を設け、初回のテーマとして「マーケティング」が取り上げられました。
◇ マーケティングの定義はあいまい?
一般的なイメージでは、マーケティングというと広告やプロモーションを思い浮かべる人が多いですが、本来はもっと広範な活動を指します。
商品開発(Product)、価格設定(Price)、流通チャネル(Place)、プロモーション(Promotion)のいわゆる4Pを含めた総合的な仕組みがマーケティングです。
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しかし、この言葉はその範囲が広すぎるゆえに「何を具体的にすればいいのかわからない」と誤解されやすい問題点があります。
◇ 「マーケティングをしましょう」は危険信号?
マーケティングという言葉の曖昧さは、コミュニケーション障害の原因になります。
たとえば会議で「マーケティングをしましょう」と言っても、人によっては「広告を増やす」という意味と捉えたり、「SNS施策を強化する」と解釈したりと受け止め方がバラバラです。
しかも、消費者から見ると「マーケティング」という言葉には「騙される」というイメージがあり、心理的な抵抗感も抱かれがちです。
◇ 具体的な行動に落とし込む大切さ
「マーケティング」という曖昧な言葉を使うより、「広告予算をこれだけ増やします」「商品の機能をここまで改善します」「店頭やECでの販売チャネルを強化します」といった具体策を示すほうが、チームや顧客とのコミュニケーションがスムーズに進みます。
要するに、「マーケティングをする」と言い合うだけでは何も変わらず、個別の行動にまで落とし込まないと成果に繋がらないというわけです。
■ おわりに:薄利多売か厚利少売か、その行動を選ぶのはあなた
今回紹介した7つの質問に照らしてみると、自分のビジネスが “安く売って数を稼ぐ” やり方に偏りがちなのか、それとも “しっかりと利益を確保できる” やり方を目指しているのかが浮き彫りになります。
売上を伸ばしているのに手元にお金が残らない、価格を下げても感謝されない、といった状況に心当たりがある場合は、薄利多売脳に囚われている可能性が高いです。
さらに、マーケティングという言葉への理解を深めることも重要です。広義のマーケティングはビジネス全体を見渡す戦略的な活動ですが、あまりに範囲が広く、関係者同士の認識がずれやすいのも事実です。
曖昧に「マーケティングをしましょう」と言うのではなく、「価格戦略をこう変える」「広告はここに注力する」「顧客との接点を増やす施策をこの期間で行う」といった具体的な言葉に落とし込むことが成功のポイントといえます。
多くの人が当たり前のように選んでしまう薄利多売モデルが、本当に望む働き方やビジネスを阻んでいるかもしれません。
逆に、少数の顧客でも高い満足度と適切な価格を設定できれば、時間や利益をしっかり確保できる “厚利少売” の道を歩むことが可能です。
まずは7つの質問を使って現状を客観視し、次にマーケティングという言葉を具体的な行動計画へ変換して、ビジネスモデルを一歩ずつ改善していきましょう。
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今回はここまでです。
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みんなで ”厚利少売” になりましょう!ありがとうございました!
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