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厚利少売ラジオ #07 需要の見極め

みなさんこんにちは!
しらいです!

脱・薄利多売思考!
今回も「厚利少売ラジオ」について、まとめていきたいと思います。

前回の記事はこちら↓↓



売れるビジネスは「需要の見極め」から

「技術やアイデアに自信はあるのに、なぜか商品が売れない」

そんな悩みを抱えている方は意外と多いです。そこには、本当に欲しがる人がいるか、という「需要の見極め」が十分でないことが大きく影響しているかもしれません。

今回は、需要を見極めるための具体的な方法と、薄利多売から抜け出して高単価ビジネスにシフトするヒントを事例を交えて解説します。

先に顧客を獲得し、安心して商品開発に力を入れられる流れをどう作るか。

高価格でも「買いたい!」と思わせるには何が必要か。ぜひじっくり確認してみてください。


■ 作りたいものが先行して失敗するリスク

◇ 需要を無視した商品開発の落とし穴

ビジネスで陥りがちなのは、「これを作りたい!」という思いが強くなりすぎて、顧客が本当に求めているかを確かめないまま開発を進めるパターンです。

商品としては魅力的でも、市場に需要がなければ売れ残り、無駄な在庫やコストだけが増えてしまいます。

たとえば、技術革新が進んだからといって4Kや8Kテレビを開発しても、顧客が「画質は今のままで十分」と感じていれば、なかなか買ってもらえません。

結果的に製品の良さを活かす前に販売不振に陥り、大赤字を抱えるリスクが高まります。

◇ 人はなぜ「欲しくなる」のか

需要とは、人が「それを欲しい」と感じる状態です。

供給(提供)とのバランスで成り立ち、必要な人がいてこそビジネスは成立します。

技術的に優れているだけでなく、「顧客の課題を解決してくれる」「払うお金に見合う価値がある」と思ってもらわなければ意味がありません。


■ 需要を確かめる2つの方法

◇ さっと作って売ってみる

大がかりな製品開発に入る前に、最低限の機能やプロトタイプ(MVP:Minimum Viable Product)を用意し、早い段階で市場に出してみる方法です。

これにより、実際に顧客が支払う意志を持つかどうかを素早く検証できます。

  • PMF(Product Market Fit)を見極める
    製品やサービスが、どれほど市場ニーズに適合しているかをチェックします。たとえば、唐揚げ専門店を立ち上げたいなら、まずは小規模イベントや試食販売で唐揚げ丼を売ってみるといったテストを行うのです。

  • 需要がなければ軌道修正が容易
    大がかりに投資した後で「売れなかった…」と気づくより、小さくテストをしてから改善するほうが、コストもリスクも格段に低く抑えられます。

◇ 少しだけ作る

初期段階で大量生産するほど大きな損失を被るリスクがあります。そこで提案されるのが、あえて少数だけ作って販売する方法です。

  • 少量生産であえて高価格設定
    たとえば5個、10個といった極小ロットで生産し、「高価でも欲しい」という人がいるかどうかを探ります。もし少量でも売れるなら、しっかりとしたニーズがあると判断しやすいです。

  • 口コミ効果を期待
    高価格でも満足してもらえれば、顧客は友人や知人に勧めるはずです。結果的に広告費をかけずとも口コミで広がり、市場が安定してくる可能性があります。


■ リスクを抑えるクラウドファンディングの活用

「商品化する前に、本当に支援したい人がいるか確認できる」
これがクラウドファンディング(クラファン)の大きな魅力です。

  • 目標金額に届かない場合は撤退も視野
    目標額に到達しなければ、需要が不足していると判断できます。これによって過剰投資を回避し、「やっぱり需要がなかった…」という悲劇を最小限に抑えられます。

  • 自信を持って製造をスタート
    十分な支援が集まれば、ある程度の需要が見込めると分かったうえで開発を進められます。製品化後に在庫を抱えるリスクを減らしつつ、商品作りに注力できるのです。


■ 予約が取れない人気店に学ぶ“厚利少売”の好循環

例として挙げられるのが「予約が取れない人気店」です。

◇ 事前に満席=需要が確定した状態

人気店では事前予約だけで常に席が埋まり、経営者は安心して良い食材を仕入れられます。

予約段階で売り上げが確定しているため、仕入れコストが多少高くても良い品を選び、質の高い料理を提供できるのです。

  • 店の信用や評判が先行して売れる
    お客さんは「何が出てくるか詳細は分からないけど、信頼できるから行きたい」という心理で予約します。これはビジネスにとって理想的な形です。

  • 高い顧客満足度がさらなる需要を生む
    良い食材、こだわりの料理が提供されれば、リピーターや口コミ客が増え、ますます予約が取りづらくなります。この好循環が「厚利少売」であり、需要を先に確保することの大切さを物語っています。


■ リスナー事例:税理士が目指す高単価ビジネスへの転換

あるリスナーさん(税理士)は、現在の「薄利多売モデル」から脱却し、高単価なサービスに移行したいと考えています。

具体的には、税理士業務に留まらず、企業のバックオフィスや財務領域など幅広いサポートを行うことで付加価値を高め、価格アップを図ろうという戦略です。

◇ 新商品を作る必要はない?

本当の悩みは「新しいサービスそのもの」ではなく、「高単価にしても顧客が離れない仕組みを作ること」です。

どんな新商品を考えても、最終的に顧客が「払う価値がある」と思ってくれなければ意味がありません。

◇ まずは顧客満足度を溢れさせる

既存顧客に対して「もっと手厚いサポートをする」「無料で追加のアドバイスを行う」などの施策を打ち、満足度を高めます。

そうすると紹介や口コミが増え、自然に「もう少し高くてもお願いしたい」という流れが生まれるのです。

  • 顧客の変化や満足度を価値として捉える
    価格よりも、顧客にどれだけ大きな成果や変化をもたらしたかが評価されます。価値を実感した顧客は価格面で多少ハードルが上がっても離れにくくなるのです。

  • ウェイティングリストを作る
    既存顧客で手が回らなくなるくらい評判が高まれば、新規顧客を待たせる段階に入ります。この状態で値上げしても顧客が残りやすく、ブランド価値も確立しやすくなります。


■ まとめ:需要から始める“厚利少売”への道

需要の見極めを軽視して商品作りが先行すると、薄利多売に陥ってしまいがちです。

売れなければ在庫を抱え込むだけでなく、無理な価格競争に巻き込まれるリスクも高くなります。

「さっと作って売ってみる」「少しだけ作る」「クラウドファンディングで需要を確認する」「予約が取れない店のように需要を先に確保する」など、ニーズを把握する方法はいくつかありますが、共通するのは「早い段階で顧客の反応を得て修正できる」点です。

さらに、高単価なビジネスを目指すなら、新しい商品を作ることよりも既存顧客の満足度を高めることを優先することが重要です。

価値を実感し、紹介してくれる顧客が増えれば、高価格でも売れ続けるビジネスへ育てられます。

  • 需要ありきで考えるからこそ“厚利少売”は生まれる
    需要が見えた状態で投資や開発をすれば、品質向上やサービスの向上にコストをかけられます。顧客はそれを妥当だと感じ、喜んで追加料金を払うようになります。

  • 価格競争に巻き込まれないために
    高単価=高い品質、充実したサービスという構造を目指すと、安売りに頼る必要がなくなります。余裕を持って顧客の期待を超える施策が打てるので、口コミやリピートがさらに増える好循環へつながります。

ビジネスで成果を上げるには「需要を正しく捉える」ことが何よりのスタートラインです。

まずは小さくテストし、顧客の反応を確かめながら改良を重ね、既存顧客の満足度を積み上げていきましょう。そうすることで、高価格でも「買いたい」「頼みたい」と言われる理想的なビジネスが育っていくのです。


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今回はここまでです。

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みんなで ”厚利少売” になりましょう!ありがとうございました!


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