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おお、NHKよ!そのような訳詩ではダメなのだ!〜歓喜の歌に寄せて〜

自分が心の中に飼っている後藤ひとりはいい感じに流動性があるので、鋳造するときに便利。

おお、NHK!なんだあの訳詩は!
旧態依然というか、そもそも歯抜けじゃねえか!

でも2024年もあと1時間で、ドイツ語の対句構造とか、神と人のあいだに立つ智天使とか、シラーがこの詩を書いたときの社会背景とかを細かく解説している時間がない!

ので、とりあえず自分が好きな相田裕先生の訳詩をそれまたアレンジした訳詩をここにぶん投げておく!気が向いたら追記して解説するかも!

それでは皆さまよいお年を!


ああ友よ!
そんな調べではだめなのだ!

声を合わせて
もっと楽しい歌を歌おうではないか!

もっと歓びに満ちあふれた歌を!

歓び!

それは神々がもたらす麗しき輝き
楽園エリジオンが遣わす美しい乙女よ

われらは炎のような熱い衝動に酔いしれ
天上なる者たちの神殿へと歩み入る!

世のしがらみが冷たく引き裂いたものを
神は不思議な力で再びひとつに結びつけ
柔らかなる翼の庇護のもとで
全てのものたちは兄弟となる

抱擁しあおう!幾百万の人々よ
この接吻を世界に広げよう!

兄弟よ
星のきらめくあの天蓋のかなたには
必ずや愛しき父がおわしますのだ

心の通じ合える友の
その友になれた者よ
気だてのよい妻をめとることができた
幸いなる者よ

その歓びを歌うのだ!

そう
たとえこの地上にひとりぼっちでも
心のうちにおのれの魂がある者なら

その歓びを歌おうではないか!

そして
それがどうしてもできぬという者は
涙を流してこの場から去るがよい

生まれおちた命は
みな大地の胸に抱かれ
その乳房から歓びを授かり
すべての善人もすべての悪人も
みな薔薇の小路を歩いてゆく

世界はわれらに
接吻と葡萄酒を与えてくれた
そして死にも奪われぬ友を!

虫けらのような存在にも
命の快楽は与えられたが
神より前に立ちし智天使は
われらからそのことわりをお守りくださる

だから兄弟よ
天空の壮麗な星のまにま
歓ばしげに太陽がかけ巡るように
兄弟よ 自らの道をゆくがよい
歓びにあふれ 勝利へ向かう英雄のように

抱擁しあおう!もろびとよ!
この接吻を世界に広げよう!

兄弟よ あの星のかなたには
必ずや聖なる父がおわしますのだ

地にひれ伏すか?もろびとよ
創造主つくりぬしを感じるか?もろびとよ

天蓋の果てに神を求めよ!

星々のかなたに神は
かならずや おわしますのだ
 








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