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【7秒しかけ 経営言動編#49】拡大経営会議

経営言動、すなわち社長の言動に関する「7秒しかけ」を紹介していきます。社長の言動は幹部や社員のモチベーション、社長への信頼度に大きな影響を与えます。

今回は、7秒しかけ「拡大経営会議」を紹介します。

突然ですが、社長の会社に幹部候補者っていますか?
「白潟さん、もちろんいるよ」

そうですよね。幹部候補者の育成はどうですか?
「うちは、完璧な幹部候補者養成プログラムで育成しているよ」

いやぁ!さすがですね社長!
幹部育成プログラムを運用している会社にはたまに会いますが、候補者まではなかなかありません。

幹部候補者養成プログラムに7秒しかけ「拡大経営会議」が導入されいるのであれば、ここまで読んでもらいありがとうございます。

そうでなければもう少しお付き合いください。

7秒しかけ「拡大経営会議」とは参加するメンバーを増やした経営会議のことです。

「白潟さん、もしかして幹部候補者を経営会議に参加させるの?」
はい、その通りです。

「経験、知識、実力が足りない幹部候補者を議論に参加させる意味ってあるの?」

意味はあまりないと思います。
ただ、オブザーブ参加なので議論には参加しません。

それでは、詳しく紹介していきます。


0 7秒しかけとは(1度読んだ方は読み飛ばしてください)

7秒しかけ」とはしかけ研究家白潟敏朗と白潟総研のコンサルティング経験・ノウハウをベースに、次に示す習慣化の4つの技術を活用し開発したしかけです。

① 小さな行動から始める
~ 小さすぎてばかばかしいと思う行動が習慣になる(小さな習慣) ~

小さい行動はすぐに生活に取り入れることができ、やがて自然と大きく成長していきます。小さいことから始めれば、時間的な負担を気にせず大きな変化への第1歩を踏み出すことができます。

『習慣超大全/BJ・フォッグ (ダイヤモンド社)』

② If thenプランニング(もしXだったらYをする)
~ 「◯◯した時に□□する」で実行率アップ ~ 

簡単にいうと「もし○○だったら△△する」と決めておくだけです。
人間の脳は『XならY』という文章を記憶しやすく、無意識にそれに従って行動できるようになるようです。発動タイミングを決めてしまう、これが習慣化のポイントです。

『やり抜く人の9つの習慣/H・ハルバーソン著(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』

【If-Thenプランニングの例】

・ 帰りに電車にのったら、明日見る動画の1行ゴールを書く
・ 行きの電車にのったら、ロジカルシンキング動画を1本見る
・ お風呂に入る前に、腕立て5回する
・ 先輩・上司に声をかけられたら、メモ帳を出す

できたら、自分を褒めましょう「よくできた!」

③ 20秒ルール
~ 始めるまでにかかる時間を20秒短くする ~

何かを始めるまでの手間を20秒短縮すると、20秒分の手間のかからなさが、頭によぎる「面倒くさい」を遠ざけ、「気がついたらやっていた」という達成感につながります。

20秒以内にすぐにやれるように準備することが大事!

④ マジックナンバー4
~ 週4回以上の実践で習慣化しやすい ~

習慣化の4つの技術に加え、最近流行りの行動経済学も活用しています。

特にナッジ理論「行動科学に基づいた小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与え、行動変容を促す手法・戦略」を活かすことで、より簡単に実行できる工夫をしたしかけです。

具体的には1秒から7秒で実行でき小さな成功により少しだけ自信がつき、気がつけば習慣になっている、そのような効果のあるしかけです。7秒以内で実行できるので「7秒しかけ」と呼んでいます。

1 「拡大経営会議」とは

組織の戦略的方向性や重要な意思決定を行うために社長と幹部で毎月実施するのが経営会議です。

その会議に幹部候補者をオブザーブ参加させる経営会議を「拡大経営会議」と呼んでいます。

拡大経営会議」のおススメのやり方を紹介してきます。

① ねらい
・オブザーブ参加者の育成

幹部候補者を経営会議にオブザーブ参加させることで、社長・経営幹部の発言から会社の経営課題に気づけ、課題解決策の立案方法を学ぶことができます。

その結果、幹部候補者は社長目線に近づけ経営力を強化することができます。数回で効果はでませんが、半年経過後から成長していきます。

・経営の意思決定の透明性向上
組織が成長し規模が大きくなってくると、経営会議の決定事項が現場に浸透しにくくなり実行スピードが下がります。

「どうしてこの方針になったのか?」「なぜ決まったことを急に変えるのか?」等の疑問や不満の感情が現場から湧いてきます。それに管理職が適切に答えられないと現場のモチベーションは下がります。

幹部候補者を経営会議に参加させることで、この課題は解決できます。

② オブザーブ参加者
【社員20人まで】
・希望者全員(新入社員でも希望すればOK)
・幹部候補者

【社員100人まで】
・幹部候補者
・管理職全員

【社員100人~】
・なし(※事業部内経営会議に参加)

③ オブザーブ参加者の席
メインテーブルでなく椅子のみのオブザーブ席

④ オブザーブ参加者の発言
原則、発言を認めない
・ただし、社長から意見を求められたら発言できる

⑤ オブザーブ参加者の質問
・議論中は質問できない
・会議終了後に質問時間を設け質問させる

⑥ リスク
社長と幹部の経営力ギャップに気づいてしまう
(うちの幹部大丈夫なのかな?)

・経営力が不足している幹部に対する尊敬の念が薄れる
(○○部長、他の幹部より経営力無さそう!)

・社長と幹部で心ひとつの経営チームができてない場合は、自社の経営陣にガッカリするかもしれない
(うちの経営陣バラバラで不安!)

以上が「拡大経営会議」の内容になります。

①ねらいが社長のやってみたいことのひとつであり、⑦リスクがないようであれば、ぜひ「拡大経営会議」を実践してみてください!

2 アンカー(「拡大経営会議」を思い出させるきっかけ)

拡大経営会議」は準備をすれば実践できます。

3 今すぐ準備しましょう

準備しなくても実践できる社長は、今すぐ実践しましょう。

そうでない社長は「拡大経営会議」を実践するには
次の準備が必要です。今すぐ準備しましょう!

① オブザーブ参加者を決める

② オブザーブ参加者のオブザーブルールを決める

・発言の可否
・質問の可否

③ 4回以上の実践状況のチェックシート作成

前述したマジックナンバー4(週4回以上の実践で習慣化しやすい)を実践する準備です。週4回は実践できませんが、準備の例を次に示します。

・ 「拡大経営会議」と4枚のふせんに書く
(実践したらふせんをすてる!)

・ 1枚のふせんに「拡大経営会議」と4回のチェック欄を書く(実践したらレチェックをいれる、4回チェックしたらすてる!)

④ ③のチェックシートを手帳に貼る、またはパソコンに貼る

4 いつから実践しますか?

拡大経営会議」いつから実践しますか?
実践したいと思った方は今ここで実践時期を決めましょう!

・次の経営会議から
・次々回の経営会議から
・上期/下期の経営会議から
・来期の経営会議から

決めた実践時期を手帳やカレンダーに書き込みましょう。
拡大経営会議」実践と記入した付箋を手帳やパソコンに貼ってもいいです。 

拡大経営会議」の紹介は以上でおひらきです。

経営会議で幹部候補者の育成ができることを心から願っております。

実践したらX(Twitter)への投稿、またはNoteへコメントしてもらえたら嬉しいです!

今日も、「7秒しかけ 経営言動編」を読んでくれてありがとうございます。

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