毎夜の冒険
眠れぬ夜が果てしない砂漠に感じる時がある
月に照らされ
目は冴え、夜なのに遠くまで見渡せるような時が
遠くにいる白いラクダが私を見つめる。
瞳の輝きやまつ毛の反射が星のように瞬く
目的地もなく、忍び足のような音のする砂を踏んでいく
太陽の光が反射してるだけなのに月の光は何故か冷たく刺す
途方もないと腰掛けた時、
サン=テグジュペリの" 星の王子様 "を思い出す。
話の内容はほぼ覚えていない。
王子様はさいご砂漠で死ぬんじゃなかったけ?
曖昧な記憶が孤独感を薄れさせる。
分厚い毛布にくるまっていても
芯の部分は冷たく乾いてサラサラとちょっとずつ
風で飛ばされて無くなっていってしまう。
雲が月にちょっかいを出しては光が途切れる
一瞬の闇
耳の辺りが包まれて無音になる。
私は毎晩砂漠で旅をする。
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