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給湯器交換事業で売上150億円に急成長!

最近CMや電車内の広告でよく見かけるようになったキンライサーですが、個人的に赤い広告で見たことあるという認識を持っていただけで何の会社か全く存じ上げませんでした…
株式会社キンライサーは給湯器の設置交換事業が主力で売上高148.4億円、従業員270人の急成長企業です。

売上高148.4億円(2024年7月実績)
従業員270人(パート・アルバイト含む 2024年7月末現在)

https://www.kinliser.co.jp/company/profile/

この「キンライサー」、なぜ急成長したのか?
給湯器の交換というニッチな事業で150億円の売上を作ったキンライサーについてざっくり調べてみました。

そもそも給湯器の交換頻度は多いのか

給湯器交換のニーズという観点で、まず給湯器がどのくらいの頻度で交換するものなのかというところですが、基本的に家庭用給湯器の使用期間は10年程度と定められていることが多いとのことです。したがって1顧客あたりの依頼は10年に1度ほどとかなり少ないと思われます。toBの発注が多いのかと思いましたがキンライサーはどうやら家庭用給湯器に特化しているらしくtoCに寄っているようでした。
純粋に国内の拠点を拡大し、日本全国の給湯器交換を最大限取りに行く形で事業を拡大されているようです。

キンライサーの成長要因は

給湯器の交換であれば設置依頼した業者や近所の電気屋さんなどに依頼することも考えられるかと思いましたが、なぜ年間50,000件もの発注がキンライサーにいくのか。私が調べた限り大きく2点が強みだと思います。

1. 価格競争で優位
キンライサーは給湯器交換のプロが多数在籍している組織が自社にあります。したがって他の電気屋さんやメーカーのように下請けが発生しない状態があるため、低価格で依頼できる構造ができています。プロの組織を自社で管理しているため発注から最短当日の交換も実現しています。

2. マーケティング戦略をWeb集客に

YouTubeにはCMがありましたが、Web上でSEOやリスティング広告での集客を積極的に行っています。
またWebからの発注で3,000円割引(2024年10月10日現在)になるとのことで、Webからの発注によって限りなくオペレーションコストも下げて運営していく試みがされていそうです。
面倒な見積もりに関しても対面だけでなく、問い合わせフォームから品番が映った写真をアップロードすることでWeb上だけで見積もりが完結するような仕組みになっていました。
また支払いについても以下のように現金以外の対応が多くありがたいですね。

【現金支払い】工事の者に直接現金でお支払いいただくもの
【カード支払い】カードにてお支払いいただくもの
【NP後払い】銀行振込やコンビニ等にてお支払いいただくもの
【QRコード決済】PayPay、d払い、メルペイによるキャッシュレス決済にてお支払いいただくもの
【ローン支払い】ローンお支払いいただくもの(取扱ローン会社は「ジャックス」になります。)

https://www.kyutooki.com/gas/faq/category/price

今日たまたま駅のホームにもキンライサーの広告が貼ってありました笑
自分は多分これで認知しましたね。最近ではタクシー広告も結構回っているみたいです。

東京メトロ日比谷線茅場町駅のホーム付近

2022-2023年の売上の伸び方が異常!?

2021年から2023年の売上実績を見てみましょう。

https://www.kinliser.co.jp/recruit/infographics/

2022年から2023年の売上はおよそ70%ほど伸びています。
これがなぜなのか気になって調べましたが、拠点の拡大とともに補助金の影響が強いのではないかと思います。
高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金

すでに2024年版の補助金になっていますが、経済産業省が推進する助成金プログラムの一つに給湯省エネ事業として2022年から2023年末までに成約した工事が対象となる補助金制度が立ち上がっていました。
これがトリガーになって個人消費者から依頼が拡大し、急成長を遂げたものの思われます。


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