何者にもなれず

何者にもなれないでいる
そんな自分に嫌気がさす
惰性で生きる毎日に
どんな意味があるのかと
常に不安に苛まれ
何に対しても手がつかない

私を取り巻く者たちは
期待を失くしたかのような
怒りの気持ちで引き攣った
そんな顔を向けてくる
私は頑張っているつもり
そんな言い訳などきかず
当たり前みたいな顔をして
早くやれよと急かしてくる

完遂できない不甲斐なさ
悔しさからくる苛立ちで
がむしゃらになって色々と
調査し実行してみても
報われないから嫌になる
とうの昔に失くしてる
自信と誇りとやる気など

結局何者にもなれず
このまま終わってしまうのか
そんな不安と焦りから
心を殺して生きるのだ

無駄に力んだりなどはせず
誰にも期待などもせず
夢や希望など抱かずに
心を殺して生きるのだ

何にも感じなくなることが
当たり前のようになる
それが正しいことなのだと
自分自身に言い聞かせ
心を殺して生きるのだ

ああこれだけ堕ちたとて
私もどこかにひとかけら
まだまだ期待する気持ち
捨てきれないでいるのだと
気づいてまいまいつむりのように
ゆっくり進んでいくしかないと
諦観混じりのため息ついて
思惑渦巻く社会の波に
激しくもまれて沈んでいく

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