
オイリュトミーの真髄を探る旅 〜浴びる学びと探す学びのバランス〜
「浴びる学び」と「探す学び」の再考
前回、「浴びる学び」と「探す学び」について書かせていただきましたが、今回は私自身の体験をもとに、この二つの学びの深い意味についてさらに掘り下げていきたいと思います。
浴びると探すのバランス
良い授業、そして生徒にとって価値ある授業とは、「浴びる学び」と「探す学び」のバランスが取れた授業だと私は考えます。私がオイリュトミーの授業を行う際も、この二つの学びをどう調和させるかを毎回意識し、単なる知識の伝達・表面的な振り付けの紹介に終わらないように、心掛けています。オイリュトミーは、思考、感情、そして意志、つまり「頭・心・身体」の全てを動員する芸術です。だからこそ、表面的な理解ではなく、学びが深まるための工夫が求められます。
このバランスを大切にすることで、オイリュトミーの学びは単なる情報や技術の習得にとどまらず、自己探求と自己成長へと繋がります。授業や練習、仲間との協働の中で、私は日々自分自身を深く見つめ直し、学びの深さを実感することができました。このプロセスこそが、オイリュトミーの本質に迫るために欠かせないものです。
一つのことにじっくりと向き合う「探す学び」
オイリュトミーは、長い時間をかけて一つのテーマにじっくりと向き合い、自分の内面と対話しながら学びを深めていくことが求められる芸術です。日本の伝統芸術と同じように、表面的な技術の習得だけではなく、繰り返し練習し、内面を探求していくことで、本当の学びが得られます。
フルタイムトレーニングは、こうした「探す学び」にじっくりと取り組むために最も適した環境です。なぜなら、時間と集中力を持って日々の練習に取り組むことで、自分の中でオイリュトミーの感覚が根付いていきます。フルタイムのトレーニングでは、日々の授業を通じて、頭だけでなく体全体でオイリュトミーを理解し、徐々にその奥深い世界に浸ることができます。一つのことに集中し、時間をかけて取り組むことは、深い探求と自己成長のために不可欠なプロセスです。
私自身も、4年間の基礎トレーニングをフルタイムで受け、その後も学び続けることができました。この経験を通じて、オイリュトミーの本質を理解し、自分の中に根を張らせることができたのは、まさに時間をかけてじっくりと一つのことに向き合う機会があったからだと感じています。
様々なスタイルに触れることで、物事の本質が見えてくる
フルタイムトレーニングを終えた後、私はヨーロッパやアメリカで様々な先生方から学ぶ機会を得ました。各先生方の異なるスタイルに触れることで、「浴びる学び」を通じて幅広い視点を身に付けました。しかし、その後には必ず、自分なりの内省を通じて本質を掴むための「探す学び」が必要でした。
大切なのは、ただ多くの情報を吸収するだけではなく、一つひとつの知識や技術を自分の中でしっかりと消化し、それを通じて物事の本質を見つめることです。長い時間をかけてオイリュトミーに向き合い、繰り返し練習することで、ようやくその奥にある真実が見えてくるのです。
一つのことに向き合う喜びと学びの深さ
オイリュトミーを通じて、私は一つのことに時間をかけて向き合うことの大切さを学びました。それは、単に技術を身に付けるためだけではなく、自分自身と深く対話し、自分の内面を豊かにするための道でもあります。一つの芸術にじっくりと取り組むことで得られる喜びは、心の奥深くから湧き上がるものであり、その過程を通じて人生そのものがより豊かで意味深いものになります。
フルタイムトレーニングのメリットは、時間と集中力を持ってオイリュトミーに深く取り組むことができる点にあります。この集中した学びの環境こそが、自分自身をより深く理解し、人生に喜びをもたらすための最適な場所です。
オイリュトミーを通じて人生を豊かにする願い
オイリュトミーは、単なる技術の習得ではなく、人生を深く見つめ直し、自分自身と向き合うための大切な手段です。私たちの学校では、生徒一人ひとりが自分のペースで、一つのことにじっくりと向き合い、学びの深さと喜びを実感できる環境を提供しています。
私たちのオイリュトミー学校での学びは、単に「浴びる学び」にとどまらず、それを深めて「探す学び」に発展させることができる場です。一つの物事に真剣に取り組むことで得られる喜びと自己成長の体験が、あなたの人生を豊かに、そして愛おしいものにしてくれるでしょう。
もし、じっくりと自分の内面を見つめ、学びを深める喜びを感じたいと願うなら、私たちのオイリュトミー学校でその一歩を踏み出してみませんか?この学びの旅が、あなたの人生を輝かせる鍵となるはずです。