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<美文字ノ素>書写ト書道ノ授業①

小学校では書写の授業があります。
字を丁寧に書くというのが学習のめあてです。

私は年に数回各地の小学校からご依頼いただき、書道の授業をしています。正確には、書道の授業を通して書写の授業をしています。(このニュアンスの違いについてはのちほどお話しします)。書の専門家として、たくさんのお子さんとお話しする中で、改めて書写について考えさせられること、勉強になることが数多くあります。
今日は、そういった活動の中から、美文字になりたい皆さんへ、またお子様には丁寧な字を書いて欲しいと願っている親御様へ、<美文字の素>と題してこの授業の内容、またこの授業から感じていることを少し書いてみたいと思います。

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書写ノ授業ハ好キデスカ?

授業の初めに毎回、児童のみんなに聞いてます。毎年毎年聞いていますが、私が活動している地域では95%は手が挙がりません。
(おそらく地域差はあると思います。転校や大学進学で各都道府県で書写への力の入れ方にはずいぶんと隔たりがあることは実感しました)
その理由は大きく3つ。
・上手く書けないから
・めんどくさい
・かわいくない笑、、、かわいくない!!それ、わかる!!実際、私にも幼少期からお習字を習いながら、小学校高学年にはちゃっかり丸字を一生懸命練習していた過去があります!

でも本当は上手にこしたことないとはみんな思ってる。
だけどなかなか上手くいかない。
っていうか、そもそもなんで上手く書かなきゃいけない?
なぜ書写の授業があるの?

そしてそんな書写嫌いの行き着く答えは、、、
「読めればいいじゃん!」

読メレバイイ!!

「ぶっちゃけ自分が読めればいいじゃん!!と思っている人!!」
という質問も毎回しています。
こちらはわりと手が挙がります!

大正解!!
自分が読めればいいんです。これがまず第一に大事なコト!!
読めなければ文字として成立しません。

も じ [1] 【文字】
① 言語の伝達手段の一つとして使われる符号。点・線などを組み合わせたもの。漢字などの表意文字、ローマ字・仮名などの表音文字に二大別される。文字の起源は事物をかたどった絵にあり、象形文字・表意文字・表音文字へと進んだと考えられる。もんじ。字。<三省堂 大辞林 第三版>

文字は、「言語の伝達手段」であって、情報を正確に伝えるための「符号」に過ぎないのです。学校でとる授業ノートなどは未来の自分へ情報正確に伝えるために自分が読める文字を書いているということになります。
「自分が読める」は最低限でかつ最重要な条件なのです。
ただ、文字の存在意義にはには、第三者に正確に情報を伝えるという大きな目的があります。
こうなってくると「自分が読める」➕「他人が読める」が必要になってきます。なおかつ、同じ認識で、、、ということです。

普段当たり前に使い過ぎていて、「文字とはなんぞや?」と考えることなどほとんどありません。でも、「なぜ丁寧に書かなきゃいけないの?」という疑問に答えるためには、まず「文字」がなんなのかということを知る必要があるように思います。
「第三者に正確に情報を伝える手段としての便利な文字」
これについては子どもたちにも簡単にわかるように毎回ある実験をしています。

次回は実験の話から、、、

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