見出し画像

語学をやっていて良かったと思う瞬間。

語学好きと自称し始めてしばらくになる。旅行好きの両親に連れられて世界の色々な景色を見て、色々な音を聞いて。


そうするうちに自然と海外の文化に興味を持つようになった。


小学3年生の時、英語を学びたいと自分からお願いして英語を習い始めた。そのうち英語だけでは飽き足らず暇さえあればNHKの語学講座を見るようになった。中学生の頃の語学ノートには様々な国の言葉が書き綴られている。


長い間語学というものに触れていても、話す機会がなければ話せるようにならないし、集中的に学ばなければあまり意味もなく、まあ話せるかな、という言語は片手で数えられるほどしかない。


だけど、大学に入学して留学生と関わることが増えるに従って、他の国の言語を少しでも話せて良かったと思うことが増えた。


まずは自己肯定感が上がるということ。外国語で話すことにはまず勇気がいる。通じるか通じないか分からないという不安の中勇気を振り絞って自分が発する言葉が通じた時、まずはとても嬉しくなる。そして外国で話した場合にはさらに周囲の人が褒めてくれることが多い。これは自分のことを認めてあげるきっかけになるし、モチベーションにもなる。


もうひとつ、現地語しか話せない人の話を聞ける、ということである。外国に行けばもちろん外国人という扱いになるわけだが、その時に関わることになる人の多くは良い教育を受けた英語を話せる上流の人である可能性が高い。または日本に興味を持っている人。しかし、現地語を話せればそうでもない人の話を聞ける確率がかなり上がる。そしてそれはかなり楽しいことであるように思う。まず現地の人のみが知るローカルな情報を知ることができる。そして言語は人の考えに影響を与えると言われるように、まるっきり違う言葉で語られる考え方は確かにまるっきり違うことも少なくない。他の考え方を知ることは自分の考え方に多様性を与えてくれるし、私自身、狭い考え方に縛られることが少なくなった。


日本人は日本語が流暢に操れる外国人には距離をおき、片言の日本語で話す外国人により親近感を持つのだという言語社会学の研究があると以前聞いたことがある。確かに日本人にとって「外国語を話せる」ということはすごい距離を取られることであるような気がする。ただ、大陸続きである国の人の多くは2、3ヶ国語を操れることが珍しくはないし、外国に行くとむしろ親近感を持たれることが多いと思う。


もちろん、これは私の考える「語学をやっていて良かった瞬間。」であり、普遍的なものではないと思う。海外旅行をするたびに旅先の言葉をマスターする訳にはいかないし。ただ、言語を知ることは新たな考え方を知ることができるし、それは自分の考えも広げてくれる。海外の文化に興味がある人は娯楽として気軽に言語の学習を始めてみてほしい。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?