for serendipity846「型通りにセーターを編んだ後、ほどいて毛糸に戻し、自分の体に合わせて編みなおす」
哲学者の鶴見俊輔さんは、アンラーンを「学びほぐす」と訳した。米ハーバード大学留学時代、鶴見さんはヘレン・ケラーにばったり出くわした。自己紹介すると「私は大学で学んだが、その後、たくさんのことをアンラーンしなければならなかった」と言われたそうだ。
鶴見さんの頭の中には、型通りにセーターを編んだ後、ほどいて毛糸に戻し、自分の体に合わせて編みなおす、という情景が思い浮かんだという。
(2023年2月8日の朝日新聞「多事奏論」欄、岡崎明子「中高年のリスキリング 過去の学び、捨てずにほぐす」より)
鶴見俊輔さんの対談集『新しい風土記へ 鶴見俊輔座談』の
「徳永進・生き死にを学びほぐす」にこの話が載っているようです。