塩見直紀の試行100(059)「GIFT100」
半農半X研究所の塩見直紀が試みてきた小さな100個(本、ワークブック、ワークショップ、ツーリズム、コンセプト、コレクション、法則など)、紹介しています。
今日は「GIFT100」について。たとえば、羽仁もと子さんのエッセイ「詩と田」の存在をぜひ伝えたいとします。誰かに手渡したいものをみんないっぱい持っている。それをどうするか。
そんな100話(ことば、物語、法則…)を編集にして贈り合おうというのが「GIFT100」という考え方です。世界のみんながそれぞれの100を出し合い、シェアし合う世界にできないかという世界観です。
以下は塩見がおすすめするやり方です。
A4縦、1ページ(WORD)に、横5×縦20の「100マス」をつくります。
その100のマスに、自分にわかるように「これだけはみんなに伝えたい話」をメモします。
・本の中で出会ったあるたとえ話
・インドを旅したとき、出会ったある老人の話
・仕事のなかで得た教訓、方程式
・子どもから教わったこと などなど
これはぜひみんなに伝えておきたいことを
(1)100個を目標に書き出す※AtoZで書き出すと楽!
(2)時間があるとき、それぞれ400~800字、文を書く
(3)100個をばらして、似ているものをまとめる、再編集する
1人ひとりがもっている100の話をみんながシェアする時代はもっと先のことでしょうし、来ないかもしれませんが、僕の最後の仕事の1つとしていきたいと思っています。
100出しですが、60くらいは大小、おそらく出ると思います。
残りの40は今後の人生でゆっくり貯めていきましょう。
以下は、僕が2021年、フェイスブックで100を出す作業を26日間かけて、AtoZ手法でおこなったときのものです。ご参考まで。
Aから探る「GIFT100【塩見直紀編】」
A01
アフリカのことわざ=お年寄りが亡くなるということは図書館一軒が焼失するのと同じ(1991年ころ、オスマン・サンコンさんの講演で話されたもの)
A02
汗と田と=田んぼで手押しの除草機を押したり、手で田草取りをするとき、額から汗が落ち、水面に小さな波紋が広がることがあります。
A03
100アート村=綾部の60数軒の村に20年ほど前にUターンして、実現したらいいなと思ってきたことの1つが、軒先とか、ミニアートが100ある村です。大八車の車輪があったり、薪の積み方がアートだったり・・・。僕がやっていたのは枝アート(edart)でした。笑
A04
ありあふ(有り合ふ、在り合ふ)=古語辞典にいい言葉はないか探していたら、「あ」のところにありました。何かと何かが出会う、巡り会うこと。例えば、蝶と僕、道端でお地蔵さんと人が出会う。何かの本で一番美しい漢字は「助け合う」とかの「合(あ)う」だと書かれていました。
A05
新しい組み合わせ=世界を変える魔法は「組み合わせ」の中にこそある。(脳科学者・茂木健一郎さんのことば)
A06
与える文化=残念ながらわれわれの文化では与えることより獲得することのほうに重きがおかれています(ジョン・ロジャー)
A07
あるもので、ないものをつくる=福武財団の福武聰一郎さんのことばだと思うのですが、この言葉を知って、僕も目標にするようになりました。手持ちのもので、この世にないものをつくっていけたらと願っています。
翌日のFBでは、Bから探る「GIFT100【塩見直紀編】」をおこないました。