塩見直紀の試行100(036)「中学生×AtoZ」
半農半X研究所の塩見直紀が試みてきた小さな100個(本、ワークブック、ワークショップ、ツーリズム、コンセプト、コレクション、法則など)を紹介しています。
2017年から4年、京都府福知山市内の4つの中学校において、AtoZの編集手法を取り入れていただき、魅力の可視化をおこないました。
生まれた作品が、「みわAtoZ」(福知山市立三和中学校、全校生徒41名作品、2018)、「夜久野AtoZ」(同・夜久野学園7年生16名作品、2019)、「大江AtoZ」(同・大江中学校2年生40名作品、2020)の「旧3町の魅力3部作」と、京都府立福知山高校附属中学校1年生による「由良川AtoZ」(中高一貫校1年生40名作品、2021)です。
CDジャケットサイズのミニブック「大江AtoZ」は、2019年7月から進めていて、パンデミック始まりの2020年3月初旬完成。学校も休校になった時期で、制作してくれた中学生は家庭訪問で自宅で取り組む教材とともに担任の先生からうけとることになりました。中学校PTAによる資源回収の収入も加算し、3000部を作成。3月下旬、旧大江町内に全戸配布されました。以前から印刷費用として、アルミ缶回収の費用が使われたらいいなと思っていたので、すてきな展開だと思っています。
「平成の大合併」で福知山市に編入となった旧三和町、旧夜久野町、旧大江町にはそれぞれ1つの中学校しかありません。「旧3町の中学生シリーズ3部作」は以前から願いであったので、実現してくれた生徒と見守ってくださった先生方に感謝です。生まれたAtoZのミニブックが、地域の新たな地域資源、宝物となり、また教材となっていくこと、祈っています。
パンデミックで、2020年度は制作は難しいかなと思っていたら、附属中の先生から連絡があり、新たな「中学校×AtoZ」プロジェクトが始まりました。テーマは「由良川AtoZ」です。過去の3年間との違いは、制作したばかりのA~Zまでの26の問いかけから、自分を描くミニブック「AtoZスケッチ」にもキックオフの段階で、チャレンジしてくださったこと。自分デザイン的な「自分AtoZ」と地域資源を可視化する「まちむらAtoZ」の2つの取り組みが理想だと思っています。「由良川AtoZ」が完成したころ、新たなAtoZを中学校に届けました。「(AtoZ)26の問いに答えて考える1人1研究所NOTE」(2021)です。探究学習のお役にたてばと思います。