見出し画像

自分の部屋を持ったら無意識のストレスを自覚した

同棲を始めてから結婚してしばらくの間、自分の部屋がなかった。

リビングと、寝室と、夫の部屋。
夫が自分の部屋に行けばリビングには私一人になるし、特に不満はないと思っていた。

あるとき、飼い猫が夜中に鳴くせいで睡眠不足だと夫が言うので、
それなら夫の部屋にベッドを置いて、今使ってる寝室は私の部屋にしようということに。
今まではシングルベッドを2台並べて寝ていたため、夫のベッドを移動するだけですんなりとそれぞれの部屋が出来上がった。

初めはちょっと寂しい気もしたけど、自分の部屋がある快適さでそんな気持ちはすぐに吹き飛んだ。

私は変なところで気を遣いすぎるところがある。
早朝に尿意で目が覚めても(あと1時間で夫が起きる時間だからちょっと我慢しよう)とか。
(動いた音で起こしたら申し訳ないから寝返り我慢しよう)とか。

ちなみに夫はそんなことで一度も小言を言ったことはない。
なんなら一度も起こしたことないと思う。爆睡。
なのに勝手に気遣ってしまうクセがある。自分でも意味が分からない。

その謎の気遣いがなくなっただけでもかなり楽になった。
別に嫌々やっていたわけでもないのに。
無意識の遠慮や我慢って存在するんだな、と実感した。

夫と私は真逆の人間。
夫はいわゆるミニマリストで、家にはなるべく物を置きたくない人。
私は生きるのに必要のないものでも、気分が上がる小物とか飾っておきたいタイプ。
とはいえ私はそんなこだわりがあるタイプでもないので、基本夫の意見に同意することが多い。

元々『丁寧な暮らし』『ミニマリスト』『断捨離』みたいな言葉に憧れもあったし、一緒に暮らすようになってからは、物はなるべく見えるところには置かないように心掛けている。
片づけは楽だし、どこに何があるかも分かりやすいし、暮らしやすくなったと思う。
物があふれていた独り暮らしの頃に比べたら格段にシンプルな家になった。

そんな生活を続けていたけど、ひょんなことから自分の部屋を持つことになったので、せっかくだしデスク周りに自分の好きなものを飾ることにした。
万年筆インク、ガチャガチャの景品、レトロ風スピーカー、ハンドメイド作家の羊のブローチなど。

自分の好きなものを並べるってだけでとても楽しい。
自覚なかったけど意外と我慢してたんだ、自分。

作業中のものをそのまま置いておけないとか、雑貨屋で好みの物を見つけても買うの躊躇しちゃうとか、寝る時間を合わせるとか、相手を起こしてしまうかな?と考えてしまうだとか…
そういう自分でも気づかない小さなストレスが積み重なってたんだなと実感した。

夫からすれば、不必要なものをまた増やしやがって…など
私とは真逆なストレスが溜まっていたと思う。
それが部屋を分けてから、よりお互いを思いやる余裕ができた。
どんなに仲が良くても自分一人になれる空間って大事。

気遣いに疲れてしまいやすい人は、自分だけの空間を持った方がいいと思う。
無意識のストレスを減らしていく。
それが生きるうえで重要なことなんじゃないかと感じた。

いいなと思ったら応援しよう!