水難救助をして警察から表彰された話
そのときはちょうど美容師をしている時間でした。
なにやら人が橋の上に車から降りて電話をしている。
そんな光景はそうそう見かけることではなく緊急事態だと思い走って行きました。
現場に駆け付けると
「女性が川に落ちました!!」
第一発見者は警察にすでに通報したようだった。
女性は流されて橋の上から見えなかった。
自分は地元過ぎるほど地元なので橋の下がどうなっているか熟知しています。
なのですぐさま橋げたに向かいました。
すると女性がピクリとも動かない状態で上向きで浮いていた。
発見者に
「落ちてどれくらいの時間が経ちましたか?」
と聞くと
「2~3分だと思います。」
ってことは溺死はしてないから気絶していると思いました。
浮いているところまでは4メートルくらいだから飛び込んで助けようと思いましたが、その川は昔から助けに入った人が亡くなるケースが多く、幼少期から親たちには絶対に助けに入るなと言われ続けていました。
泳ぎは得意な方ですが、その時ちょうど腰を痛めていて日和ったこともあり二次被害のことが頭によぎりました。
助けに入って自分が死んでたら迷惑かけすぎる・・・。
と思った刹那
足元に5メートル程の竹竿が落ちていました。←奇跡過ぎ
それを脇の下に差し入れ岸まで引っ張ってきたところで
地元の駐在さんが駆けつけてくれ一緒に引き上げることが出来ました。
ふと橋の上を見上げると人だかりと救急車、レスキュー、パトカーで大混雑。状況説明などをして帰宅。
お客さんの中に看護師の方がいてバイタルをとったり、日傘を当ててくれたりしていました。頭にはパーマのロッドをつけたまま。
もう一人は白髪染め最中に駆け付けてくれ要救助者に声をかけ続けてくれていました。
見事にパーマもかかりすぎていたし、白髪染めのお客さんは白いシャツがカラーまみれ。
助かってよかったよねでみんな帰っていきました。
後日警察の方から感謝状をお渡ししたいとのことで山武警察署に出向きました。
第一通報者の方とお会いするのもそれ以来でした。
話を聞くとその日たまたま道に迷って現場を通過したらしく信号待ちでたまたま川に浮いているのを発見したと。
全てが奇跡過ぎる!!!
と盛り上がりましたが命が助かったからこそ笑い合える話でした。
副署長からは
「警察学校で服を着たままの水難救助の訓練があって、泳ぎの得意な私も無理でした。竹竿で救助したのは本当にいい判断でした。」
とお褒めの言葉をいただきました。
署長は地元山武市にこのような勇敢な方がいることに感銘を受けたと言ってくださいました。
愛する地元山武市に貢献できて良かったです。
今の世の中何かあればスマホで撮影するのが当たり前になっています。
目の前で何かあったらスマホを出す前に
自分は何ができるか?
目の前で転んでいる人がいたら手を差し伸べる。
そういう地域にしていきたいとつくづく思いました。
こういうのは誰かが教えるのではなく
大人が子供に背中を見せていくもの。
地域活性化はこういうところも大事なのだと思う出来事でした。
妻からは
「今回は何もなかったからいいものを、少しはそういうときに家族が頭によぎりなさい。」
と叱られましたw