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グランタブローで【光る君へ】を読む4


NHK大河ドラマ【光る君へ】をテーマに四回目のグランタブローを読んだ動画を作りました。ナレーションテキストと動画へのリンクを掲載します。
グランタブローの結果がタイトル画像です。
【動画再生時間:9分39秒】

ナレーションテキスト

こんにちは、ルノルマンカードを読むひと、織瑛です。
本日はNHK大河ドラマ【光る君へ】をテーマに四回目のグランタブローを読んでいきます。
三回目のグランタブローを読んだときは、まだ源氏物語が生まれる前でした。源氏物語が終わろうとしている今、どのようなグランタブローが描き出されるのでしょうか。
このグランタブローは2024年11月17日。第44回「望月の夜」を見たあとに切りました。グランタブローを図にしたものがこちら(タイトル画像)です。黄色のカードが気になりました。

リセットされる道長

紳士のカードが道長、淑女のカードがまひろです。
紳士のカード、道長から読んでいきます。
道長のカードは、過去のグランタブローと比べて、大きく変化した位置に出ました。道長の位置はグランタブローの一番上の列、右から二番目です。
過去の二回のグランタブローでは、どちらも道長は一番下の列にでました。
足の下に何もない、自分が経験したことのないことに、地の上を這うようにして取り組み続けてきたような位置でした。
それが今回は一番上の列にいます。地から天に一気にかけのぼったかのようです。道長の頭の上には何もありません。
これは道長が何者であるのかが、リセットされることを示しています。
道長の左、過去の位置には山と錨。大変重く、高度な仕事をこなしてきました。道長の右、未来の位置にはコウノトリ。引っ越しのようなことですね。
船のカードよりも距離が近いところへの引っ越し、拠点を移すということです。
コウノトリの下には蛇のカード。
この蛇は、脱皮をする、新たに生まれ変わる意味と読むことにします。
新たに生まれ変わるための引っ越しをするということですね。
道長の下には指輪のカード。秘めた約束が道長を支えています。
最初のグランタブローでまひろの頭の上に指輪のカードが出ていましたので、まひろに深く関係のある約束を心に秘めていますね。

今までのことを終わりにし自由を求める、まひろ

淑女のカード、まひろを見てみます。
まひろの位置は、グランタブローの一番右の列の一番下です。
右側の未来には何もなく、足の下にも何もなく、まひろの視線は左、過去を見ています。今までのことを終わりにする位置にまひろはいますね。
足の下に何もないので、未経験のことに向かう可能性があり、衝動的に動く可能性もあります。まひろの近くのカードを見ると、自由を求めているようなイメージが漂います。
まひろが見ているのは鳥。上には庭。庭で羽ばたく鳥です。
庭は内裏の外ととらえて、今までの身分や環境から離れて自由に羽ばたきたいようすですね。源氏物語を思わせる手紙のカードも本のカードも、まひろのそばにはもうありません。まひろの頭の上にはクローバーのカード。幼さや初恋の間柄を思わせる、少女のようなイメージです。
政治からも文学からも離れて、少女のように無邪気で罪のない幸せな日常を求めているのかもしれません。

旅人感が漂うハート

ハートのカードを「何にわくわくしているか」ととらえると、そこにも、まひろの自由を求める思いが読めます。
ハートの周りをみると「旅人感」があるんですよ。
ハートの下には船。船に乗ったハートです。ハートが遠くに旅に出ようとしていますね。ハートと船の左には魚と騎手。魚はお金ではなく自由と読みましょう。自由を夢見る騎手が旅の途上にあります。
ハートの右に鞭と道。わくわくするけれど、葛藤しながら道を選んでいく旅のようですね。

まひろと道長を指輪がつなぐ

まひろが庭へ、内裏の外に羽ばたけば、庭の上には指輪があり、その上には道長がいます。指輪のカードの絵柄を見ると、一羽の鳥と女性が、指輪に結んだ赤い糸でつながれているんです。まひろと道長は朝廷から離れたところで、再会する可能性が大きいですね。

太陽の変遷

太陽のカードを見てみます。
光る君へをテーマにした最初のグランタブローでは太陽は雲の下にありました。まだまひろが源氏物語を生み出すことになるとは想像もできないときです。次のグランタブローでは太陽は道長の頭の上にありました。道長が左大臣となったことを現わす太陽でした。
今回のグランタブローの太陽は勲章のようです。
太陽=社会的な成功の周囲には、まひろと道長が成し遂げたことが集まってきているように思えました。
太陽の上には犬。犬は部下や友人とします。道長は王族ではなくあくまでも臣下でした。この太陽は、臣下の最高峰を極めたと読みます。まひろも、宮廷に仕えた女房、いわば部下の立場の人です。
太陽の下には百合。藤原家の栄華と源氏物語という希少なブランドも築き上げましたね。
太陽の右側には上からキツネ、手紙、本が並びます。キツネはフィクションを現わすと見ます。文字で書かれたフィクション、源氏物語を三枚のカードを使って伝えてきたと思いました。
太陽の左側には上から月、十字架、樹が並びます。
月は左に雲があり、雲の中から望月が現れた「この世をば」の歌が詠まれたシーンを思わせますが。
この月のカードを見ると、描かれた女性は頭にティアラのような冠を載せています。月の下に血のつながりの絆を現わす十字架、それが長く続き育っていくと示す樹がファミリーツリーを思わせますから、月は全員帝の后となった道長の三人の娘のことも示すのかもしれません。

棺に葬られたもの

最後に棺のカードを読んでおきます
棺を読みたいと思ったのは、棺の上に花束が手向けられていて、まるでそのまま何かを葬ったようだと思ったからです。
棺の中に納められたのは何か。棺の下を見ると家のカードがあります。
「光る君へ」のドラマの中で「家」は重い象徴でした。
藤原家であり、政治の舞台となった皇室であり、貴族の家の隆盛となる一族から帝を出す争いであり、源氏物語の中の朝廷であり、まひろと道長が夫婦とはなれなかった理由、生まれた家の身分の違いも、ふたりの間に立ちはだかる壁として家のカードで示されます。
家が葬られているということは、まひろと道長は、もうそれらからは自由になるのだろう、と思います。
棺のカードの絵柄を見ると、棺の周りに翼のように肋骨のような骨が描かれています。左側の肋骨の中に一羽の鳥が閉じ込められています。
そのような棺が、葬られようとしている。
まひろの左にあった鳥のカード、指輪に描かれた鳥の姿からリンクして、この鳥は自由になる。
まひろと道長は自由に羽ばたくことになるのではないかと思います。

私が動画を作り始めたのは「光る君へ」がきっかけでした。「光る君へ」に感謝の花束を贈りたいです。
12月に迎える最終回を楽しみに待っています。

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