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☆2時間ドラマ、大好きだけど一つだけ訴えたいこと

 10才くらいから、2時間ドラマが好きだ。

 火曜サスペンス劇場、あのオープニングのキョーレツさったらなく、何が始まる?おばけとか出るのかな、ドキドキワクワク、からの、エンディングの曲へしっとり移行する、あの瞬間、ほっとして、心を落ち着けて見始めることができたものだ。

 今でも覚えてる、一番好きだった曲は、杉山清貴の風のロンリーウェイだっけ、どんなに残酷な犯行も、悲しい犯人の過去も、最後に全部さわやかな、希望に満ちたものに変えてしまうのだった。

  BSの再放送はパラダイスだ。古くなればなっただけ、突っ込み所が満載な2時間ドラマ、みなさんもそうだと思うが、私も広い心、温かい目で見守る境地だ。都合良すぎるタクシーにも、殺されるに決まっているのに、夜、1人でのこのこ呼び出しに応じる脅迫者にも、凶器の石が軽そうなのにも、私はもう突っ込まない。

 だけど、一つだけ、どうしても見逃すわけにはいかない、時にはテレビを消してしまう程、一瞬で興冷めすることがある。どうか、原作者、脚本家、プロデューサー、誰に言えばいいのか知らないが、これだけはできれば避けてほしいと訴えたい。

 それは、死体の移動だ。あれは大体ができっこない。特に女性が1人でトランクに乗せるとか、屋上まで運ぶとか。死体を一度でも動かそうとしたことのある人ならば、知っているはずだ、死体は信じられないくらい重い。死体の移動はなるべくなしで、するなら複数で願いたい。

 そんなこと気にするなんて、まだまだね、と先輩方は笑うだろうか。でもまあともかく、それ以外のことは、全部ひっくるめて愛すべき2時間ドラマで、私はそれを、今日もお茶をすすりながら見るのだ。



#エッセイ #哲学 #2時間ドラマ

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